シークレット・タイム Kento.N【2nd】

Truth 33 ページ33

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聡「おばあちゃーん！おじいちゃーん！」



私たちの間に孫が出来ました。


名前は聡と言って、すごく私たちに懐いてくれてる。



あ「ふふっ、スイカあるよ。食べる？」


聡「まじで！食べたい！」


健「じゃあまずは手を洗おうか」


聡「はーい」



元気に返事をした後、手を洗いに行ったのを見送って

私は台所に戻って準備を始めた。



あ「ねぇ、あなた」


健「ん？」


あ「そこのお皿取ってくれない？」


健「あぁ、どうぞ」


あ「ありがとう」



何気ないいつもの会話。


なのに、どこからか視線を感じて見てみると


ニヤニヤした聡くんがいた。




あ「どうしたの？」


聡「いやぁ、お二人はいつまでたっても仲良いなって。

俺の父さんと母さんなんか喧嘩ばっかだよ」



そう言って椅子に座る聡くんに

健人と顔を見合わせた。




健「そんなものなんじゃない？

それくらい、父さんと母さんは仲が良いと思うけどな」


聡「えー、そう？俺ならおじいちゃんおばあちゃんみたいに

ずっと仲良くしたいけど」



あ「こう見えて私たち、喧嘩したことあるよ？」



笑って言えば、嘘でしょ？と

驚いた様子の聡くん。



そりゃあ、人それぞれ思いはあるのだから

喧嘩なんてよくあること。


それがあったからこそ、もっと仲良くなれたんだと思う。



あ「おじいちゃんね？昔から大人しかったから

シャキッとしなさい、って怒ったことあるわ」



健「おばあちゃんは逆に明るかったからなぁ」



聡「何だろ、変な感じ…」



確かに、孫からしたら不思議な感覚だろうな。

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