Truth 19 ページ19
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電車を降りて、私の家まで歩いていると
健人くんがポツリと言葉を零した。
健「ごめんね、最近話せなくて…」
あ「あ、うん。いいよ…」
本当はどうして?って聞きたいけど
鬱陶しいかな…なんて聞くのを躊躇ってしまう。
健「自信、なかったんだ」
あ「え?」
健「Aちゃん、最近よく告白されてたでしょ?
だから俺なんかと一緒にいていいのかなって」
そう思うと、何話したらいいか分からなくなった
と、健人くんは言った。
あ「私は…健人くんと一緒にいることが楽しいからいるんだよ?
他の人なんて関係ない」
ピタリとその場に立ち止まり
真剣な目で伝えれば、
健人くんは少し驚いた顔を見せて…笑った。
あ「え、なんで笑うの!?」
健「いや、真っ直ぐだなーって思って」
あ「えぇ?もし健人くんのこと悪く言う人いたら
私、喧嘩売りに行くよ?!」
健「お願いだから売らないでね?」
そんなやり取りに顔を見合わせて笑って
また足を進めると、家が見えてきた。
あ「あ、私の家ここなんだ」
健「そっか。じゃあちゃんと手当てして
ゆっくり休んでね」
あ「うん、ありがと」
お礼を言うと、背を向けて帰ろうとする健人くん。
その後ろ姿を見つめていると
さっき、守ってくれた時のことを思い出して
寂しくなって、ギュッとコートの袖を掴んでしまった。
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空涼(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです(´;ω;`) (2017年10月9日 22時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
空涼(プロフ) - ?神谷アリス?さん» 良かったです!ありがとうございます!! (2017年10月9日 22時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 完結おめでとうございます。お話の世界観が好きでとても面白かったです!次の作品も楽しみに待ってます。 (2017年10月9日 22時) (レス) id: 60b6eaf521 (このIDを非表示/違反報告)
?神谷アリス?(プロフ) - とても面白かったです!ありがとうございます! (2017年10月9日 20時) (レス) id: 9b7870eb0f (このIDを非表示/違反報告)
空涼(プロフ) - あいさん» 嬉しすぎます…!!本当にありがとうございます♪ (2017年9月17日 20時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空涼 | 作成日時:2017年9月7日 11時