フニの奥さん (ページ34)

今日:10 hit、昨日:3 hit、合計:75,813 hit

・ページ34

気まずい沈黙のなか、秒針の音が響く。

『私たち、会話が足りなかったね』

SE「………そうだね」

『もっと本音を言ったら、愛想尽かされると思ったの。でも違った…………』

体を動かしたいのに、重くて動けない。

『セフンはこうやって何回も電話してくれたのに。』

ユナがまた堪えるから、僕は手を伸ばして涙を拭う。

SE「泣かないでよ。もう泣かせたくない」

『……………セフナ』

SE「ごめんね。」

『私が悪いの。ごめんなさい』

ユナは僕の胸に寄りかかり、抱き締めてくれる。

僕はユナの背中をポンポン叩く。

『好きだ…………』

ユナがつぶやく。

SE「俺も………すごく」

ユナの上目遣いにドキッとして、キスしようとしたところで

SE「ダメだ、うつしちゃう」

『いいの』

初めてユナからキスをもらった。