フニの奥さん (ページ32)

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『…………私のこと、信じてくれないんでしょ』

SE「信じるよ。あの時は興奮しちゃって………その………ごめん」

『…やだ。』

SE「だめ？」

『友達の話が羨ましい。誕生日もクリスマスも、バレンタインデーやホワイトデーも、セフンはいない』

SE「…………………」

『平気だと思ってた。平気だよ、って言っちゃえば平気になるって思っていたのに』

SE「ごめん…………ほんとにごめん」

ユナの震える手を掴もうと指先が触れると、僕が振り払った時みたいにユナは避けてしまった。

『ダメだね、私。わがまま。』

SE「そんなことないよ。」

『……………帰る』

ユナはふらっと立ち上がり、会計を済ませて店を出ていってしまった。

僕も我にかえって、ユナを追いかける。