フニの奥さん (ページ23)

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閉園間近、
なんだかシンデレラ城の前で人だかりが出来ている。

歓声があがったと思ったら、円の真ん中にいる男女が抱き合っていた。どうやらプロポーズが成功したらしい。

『素敵ね～』

SE「場所、選べば良かったね。俺達、家だったじゃん」

『そういうのもアリでしょ。自然にって…。私はああいうプロポーズは緊張しちゃう。関係ない人たちまで観てるんだから』

SE「まあ…たしかに」

人だかりがなくなり、シンデレラ城の前では写真を撮る人たちしかいなくなった。

僕はユナの手を引いて、遠慮がちに隅っこに。

『どうしたの？』

SE「目、瞑って」

『何の企みかしら…まあ、いいけど』

ユナが目をつむったあと、目の前で手をかざして見ていないのか確認する。僕はユナの後ろに回って、ネックレスをそっと首につけた。

『え？なになに…』

目を開けたユナが首の違和感で、ネックレスに気づく。しばらく固まってなにも言わないから、怒られるかなと心配する。

『セフナ………』

SE「ん？」

『……ありがとう泣』

柄にもなく泣き出すからびっくりしたけど、笑顔で泣いている。

ユナが振り向く。

『…大好きなの。本当は、セフナのこと』

SE「えーい…知ってるよ」

後ろからユナをそのまま抱き締めると、ユナも僕の腕に触れる。

SE「ﾁｭ」

『恥ずかしい////』