ギョンさんの妻 (ページ10)

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映画の撮影がすべて終わり、最終日の打ち上げにユナの姿はなかった。

KS「残念ですね、ユナさんは一番熱を入れていたのに。」

監督「どんどん仕事が入ってるみたいだからな。若いし、体を壊さないといいけど。」

ユナは日本に戻って、また違ったドラマに挑戦している。

その翌週。
監督の話していた心配事は現実になった。ユナの不幸が、韓国でも報道されたのだ。

《悲報天才脚本家井手ユナ。バスの横転事故で意識不明の重体》

監督も見舞いに行きたいといって、僕も同行することにした。飛行機のなかでも、ユナのことを考えていた。