ミンソクさんの奥さん (ページ10)

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想いページ10

今度はしっかりユナの手を握る。あの男が誰だっていいんだ。そばにいるのは俺だ。

手術後、三時間経過してユナは目を覚ました。ぼんやり天井を見上げて、ゆっくり手を握る俺を観る。

『ミンソクさん…』

弱々しい声に頷く。

MS「ちゃんと食べろって」

そういった瞬間、ユナの目から大粒の涙があふれた。

『ごめんなさい』

MS「俺もごめん。ひどいこと、言った」

『……ううん。』

MS「いっぱい食べたいんだろ？」

『うん』

MS「だったら、俺が食わせる。食わせてやる、一生」

ユナは口をパクパクさせている。

MS「退院しろ、はやく。で、旨いもん食べに行こう」

ユナは頷く。

MS「こんだけ世話を焼かせてさ。拒否権ないからな」

ちょっと強引かもしれないけど、ユナは口元を隠し頬を赤くしていた。