笑顔を取り戻す。

三十六。廉の過去 ページ36

〜過去〜









俺は、半年ちょっと前まで、









中学からの、大親友がいた。









西畑大吾。いつもニコニコしとって、









ぶっきらぼうの俺にも、話しかけてくれて、








同い年なのに、((廉さん))って呼んできて









生きてきたなかで、唯一の友達やった。









自分で言うのは、あれやけど、









告白とかも、ちょくちょくあって…。









でも、高校入ってから、








大吾に好きな人ができてんて。









宮野 さくら









ってやつだったんだけど、確かに学年一モテる女やった。









俺はむしろ、嫌いやった。









ほんでも、大吾の好きな人か。応援したろって









大吾『廉さん廉さん!!今日な、宮野さんとな！





はなせてん…!!』








顔を少し赤くして言う大吾を見て、









幸せになってほしいな。って、心から思った。









廊下とかで、たまーに大吾とそいつが






話してるのを見て、脈ありやん！とも、思った。







いつだったか、いきなり知らない人からlineが来た。









さくら宮野さくらです♪永瀬くん、仲良しくしてね!!









なんであいつが俺のを？









たぶん、大吾が教えたんやろ。









面倒やった俺は、きどく無視して、ブロックだけ







しといた。









そうやって、大吾の恋ばなを聞いて、いつもと代わらない毎日を









送ってた。









なのに…









靴箱に入ってた、手紙。









永瀬くんへ。


放課後、体育館裏で待っててください。









なんや、まーた告白か。









そんくらいにしか、思わんかった。









俺が行かなければ、こんなことにはならんかったんに

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