■ ページ44
作「Aちゃんっ」
「へ?」
ついさっきまでやり取りをしていた相手が目の前にいて「えっ、あっ、あ、さくちゃん!」と声を上げてしまった。
作「ビックリさせてごめん(笑)」
彼は目を細めてクスクス笑うと、「バイト終わってAちゃんにラインしながら帰ってたらAちゃんがいた」と嬉しそうに口にし私を見下ろした。
作「会いたかったー」
真っ直ぐとそう言われて、どうしようもなくて目を泳がせてしまう。
「えっ?」
作「会いたいなーって思ったら、会えちゃった。やったー。」
「あ・・・、うん。」
作ちゃんはニッと笑って私を見つめると、「これから帰るの?」と首を傾げた。
「うん、そうだよ」
作「そっかー」
作ちゃんは少し考えるように「うーん」と唸ると、「急い、でる?」と恐る恐る問い掛けてきた。
「ううん」と首を振ると、「あの、良かったら・・・ちょっと話したい。せっかく会えたし」って口にしてきた。
「いい、よ?」
作「ほんと?良かったー、じゃあ行こっか」
嬉しそうな彼の背中を追いながら、こんなにストレートに言ってくれる子だっけ?と首を傾げた。
ー「会いたかった」
ー「会いたいなーと思ったら、会えちゃった」
脳内でその言葉を繰り返すと段々顔が熱くなってきて、時差でドキドキする自分に呆れる。
作「・・・♪」
「・・・っ」
困ったな。
本当に、調子狂う。
作「はい、Aちゃん」
「ありがと」
クレープのリベンジじゃないけど、甘いもの食べよ!と言ってくれた彼は穏やかに微笑んで楽しそうに「あたまと尻尾どっちがいい?」と得意げに口にする。
「しっぽかな(笑)」と口にすると彼は「俺あたま〜」と言いながら嬉しそうに私に手渡してきた。
作「はんぶんこ、ね?」
「うん、はんぶんこ。」
美味しそうにたい焼きを頬張る彼に笑みが溢れる。
「あ。作ちゃん、」
作「んぅ?」
「ふふ(笑)」
たい焼きを口に突っ込んだままの状態で返事する彼が可愛くて可愛くて眉を下げると彼は照れ臭そうに目を泳がせてから「・・・なに?」と私を見た。
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ゆっきん☆(プロフ) - お話、ワクワク、ドキドキしながら、読ませてもらっています。続きが気になって途中で中断しなくちゃいけないときは早く続きが読みたくてソワソワしちゃいます。めちゃんこ、面白いです!! (2021年10月10日 20時) (レス) @page49 id: 6a5a4dc15b (このIDを非表示/違反報告)
しず(プロフ) - あらんですよね、?笑 (2019年5月24日 17時) (レス) id: 56d3701af2 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 大好きすぎます!らぶはうすからずっと愛美さんの物語を読ませて頂いていますが、カラクリが見えていく感じも、心情が繊細に描かれている感じもすんごく好きです!楽しみにしています!! (2018年11月18日 0時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき音 - 面白くて一気読みしてしまいました〜!作ちゃん沼に落ちてしまったお姉さん(笑)なので自分と重ねて見てしまいます…更新楽しみにしています!頑張ってください! (2018年11月16日 18時) (レス) id: 2587946e14 (このIDを非表示/違反報告)
chii(プロフ) - 更新停止されちゃったのかと思って、1ヶ月前から毎日チェックしてました!!おひさしぶりです、!はやく続きよみたくてうずうずしてます〜 (2018年10月30日 20時) (レス) id: 130f1a370d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛美 | 作成日時:2018年8月17日 0時