■ ページ29
作「ん？」
「今日は、もう・・・大丈夫だから」
作「・・・」
「さすがお腹いっぱいだし、」
作「・・・」
今日はもう帰ろう？っていうと作ちゃんは眉毛を下げて寂しそうな顔をするから「また今度、ね？」って小さい子に言い聞かせるように宥めると作ちゃんは「・・・ほんと？」って私を見下ろした。
「うん、本当」
作「・・・じゃあ、」
「やくそく」って作ちゃんが口を尖らせた。
「うん、約束(笑)」
彼とのやりとりがまるで小さい子とやりとりしてるようでクスッと笑うと作ちゃんは「なんで笑うの」って私を見た。
「ううん(笑)」
首を振って帰るよ？っていうと彼は私の背中を追いかけて「俺一人で帰れるよ」っていうから、「作ちゃんだけ送っていかなかったら雄登に怒られちゃうでしょ？」って返事する。
作「いいのに」
「気にしないで」
助手席に乗るように促して作ちゃんは渋々乗り込んだので、私は家までの道のりを聞きながら車を走らせた。
「家、あれかな？」
作「うん」
角を曲がったところというから、ウィンカーをつけたら彼が「あ、やっぱあっちかも(笑)」とかふざけたこと言ってきた。
「え！？」
作「うそうそ(笑)」
「も〜ビックリしたじゃん(笑)」
作「ごめんなさい(笑)」
家の前について彼は私に向き合って、「Aちゃんいっぱいありがとう」って口にした。
「ううん」
作ちゃんはじーっと私を見るとまた俯きがちに笑って「・・・楽しかったです、」って言う。
「うん、」
作「またね」
「うん」
作ちゃんは目を細めてから歯を見せて笑うと、車を降りた。そして、降りたら手を振ってくれた。・・・なんか、可愛かった。
それから家に帰ったものの、雄登にいろいろ聞かれたらどうしようと考えていて。だって、どう考えても姉が自分の友達と知らない時に一緒にいたら嫌なはずで。どう誤魔化そう・・・とハンドルに額をくっつけた。
「オトウトの、トモダチなんだよな・・・」
小さくそう呟く。
そうだ、作ちゃんは弟の友達で。
その弟の友達と一緒に過ごしていろんな感情を抱えてるなんて、自分でも驚く。
ー「・・・楽しかったです、」
「私も・・・楽しかったです、」
そう口にすると気づいたら外から「姉ちゃん！？姉ちゃん！？」って雄登がウィンドーを叩いていた。
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ゆっきん☆(プロフ) - お話、ワクワク、ドキドキしながら、読ませてもらっています。続きが気になって途中で中断しなくちゃいけないときは早く続きが読みたくてソワソワしちゃいます。めちゃんこ、面白いです！！ (2021年10月10日 20時) (
レス) @page49 id: 6a5a4dc15b (このIDを非表示/違反報告)
しず(プロフ) - あらんですよね、？笑 (2019年5月24日 17時) (レス) id: 56d3701af2 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 大好きすぎます！らぶはうすからずっと愛美さんの物語を読ませて頂いていますが、カラクリが見えていく感じも、心情が繊細に描かれている感じもすんごく好きです！楽しみにしています！！ (2018年11月18日 0時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき音 - 面白くて一気読みしてしまいました〜！作ちゃん沼に落ちてしまったお姉さん（笑）なので自分と重ねて見てしまいます…更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年11月16日 18時) (レス) id: 2587946e14 (このIDを非表示/違反報告)
chii(プロフ) - 更新停止されちゃったのかと思って、1ヶ月前から毎日チェックしてました！！おひさしぶりです、！はやく続きよみたくてうずうずしてます〜 (2018年10月30日 20時) (レス) id: 130f1a370d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛美
| 作成日時：2018年8月17日 0時
