■ ページ32
「・・・?」
作「・・・っ、」
あまりにも真っ直ぐに視線を向けられるから逸らすことが出来なくて、何を言われるか気になってしょうがなくて。
作ちゃんがレンズ越しに瞬きするのをじっと見つめてたら、「A?」と聞き慣れた声が聞こえた。
「あ・・・」
優「なにしてんの?」
不機嫌な優斗の表情。
咄嗟に作ちゃんを見ると、複雑な顔で目を逸らされて。
そんな彼を見つめて、胸が痛くなった。
優「A」
「優斗」
優「なにやってんの」
「・・・、」
優「弟の友達と、なにしてんの?」
「・・・、」
呆れたような視線を向けられて優斗が私の手首を掴む。
作「・・・。」
夢心地だった時間が終わる音がした。
作「・・・、」
優「A、この後俺との予定があるから」
「えっ」
作「・・・」
優「じゃーね」
「待って、」
優斗に強い力で引っ張られて「優斗!」って声を上げると「うるせえ」って言いながら怒ったように優斗は私の手を握った。
振り返って「ごめん、ありがとう」と口パクでいうと作ちゃんは悲しそうに眉を下げた。
なんだか、胸が痛くて私が泣きたくなる。
作「・・・、」
ああ、困ったな。
そんな目で見ないで。
「行かないで」って、目。
それの視線の意味がわからないほど、私はバカじゃないんだ。
本当に、ごめんね。
そう心で、謝った。
その日は、初めて彼に自分から触れた日だった。
2249人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆっきん☆(プロフ) - お話、ワクワク、ドキドキしながら、読ませてもらっています。続きが気になって途中で中断しなくちゃいけないときは早く続きが読みたくてソワソワしちゃいます。めちゃんこ、面白いです!! (2021年10月10日 20時) (レス) @page49 id: 6a5a4dc15b (このIDを非表示/違反報告)
しず(プロフ) - あらんですよね、?笑 (2019年5月24日 17時) (レス) id: 56d3701af2 (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - 大好きすぎます!らぶはうすからずっと愛美さんの物語を読ませて頂いていますが、カラクリが見えていく感じも、心情が繊細に描かれている感じもすんごく好きです!楽しみにしています!! (2018年11月18日 0時) (レス) id: af868719a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき音 - 面白くて一気読みしてしまいました〜!作ちゃん沼に落ちてしまったお姉さん(笑)なので自分と重ねて見てしまいます…更新楽しみにしています!頑張ってください! (2018年11月16日 18時) (レス) id: 2587946e14 (このIDを非表示/違反報告)
chii(プロフ) - 更新停止されちゃったのかと思って、1ヶ月前から毎日チェックしてました!!おひさしぶりです、!はやく続きよみたくてうずうずしてます〜 (2018年10月30日 20時) (レス) id: 130f1a370d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛美 | 作成日時:2018年8月17日 0時