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55話(無惨討伐後) ページ7

続きー




部屋に戻った後、疲れたのかそのまま眠ってしまっていたようだ。

今は何時だろう。日が出ている。


体が痛い。
義勇さんのところに行こう。



昨日のように壁をつたって歩く。
流石といったところか、昨日よりもスムーズに歩けるようになっている気がする。


部屋に入ると、禰豆子さんがいた。

「あっ、Aさん!怪我はもう大丈夫なんですか?!」

覚えてくれていた。よかった。
人間に戻ってからの禰豆子さんとは初めて話す。
一旦義勇さんのベットに腰掛ける。

『戻れてよかったですね。ありがとうございます。』

きっと父も嬉しいと思ってるはずだ。

「あ、はい!おかげさまで健康です!」

義勇さんの方を見ると、羽織がかけてある。

『羽織…!』

「できる限り直したんですが…。」

『すごいです!あんなにぼろぼろになってしまっていたのに…義勇さんも喜びます。ありがとうございます。』

自分のことのように嬉しくなる。

「それならよかったです。」

禰豆子さんは笑って言う。

『毎日来られているのですか?』

「はい。Aさんのところにも行っていたので、目が覚めてほっとしました。」

『来てくれていたのですか…!嬉しいです。』

とても優しい子だなぁ。炭治郎くんの妹って感じがする。

『義勇さん、大丈夫そうですか?』

義勇さんの方を見る。朝、神崎さんから聞いたところ、やはり危険な状態らしい。
心配してしまうと思ったのか、あまりはっきりとは言ってくれなかったが…。

「大丈夫だと信じています。」

『そう、ですよね。』

『炭治郎くんたちも同じ感じですか?』

「はい…。」



『禰豆子さん、ごめんなさい。わたしは炭治郎くんが鬼になった時、あなたが来てくれなければ、あなたのお兄さんを切っていたことでしょう。』

首を切って倒せるかはわからないが、傷つけようとしたことは事実だ。

「そんな…!お兄ちゃんのためにしたことですよね。ありがとうございました。」

『でもわたしは…』

禰豆子さんの顔を見れない。わたしは仲間を殺そうとしたのだ。

頭に何かが置かれる。

上を向くと、禰豆子さんが笑って頭を撫でてくれているのがわかる。

「大丈夫ですよ。」




その優しい声はとても安心感があった。

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作者名: | 作成日時:2022年3月13日 15時

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