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53話(無惨討伐後) ページ5

わたしは今日も縁側に座って外を眺めている。

今日は天気もいい。
穏やかな日だ。
特に予定もないし、ゆっくりしてよう。



「A!」

ドタバタと音を立てて義勇さんが走ってくる。

『どうしました?』

「言い忘れてたが、今日不死川が来る。」

風柱さんか。お茶菓子とかあったかな。

「おはぎあるか?」

そういえば、おはぎが好きなんだっけ。

『ないと思います。』

「そうか…」

しょんぼりしてしまった。ないと暴れたりするのかな。

『お米はあります。あんこは…。』

「あんこの代わりになるものはないか…。」

『探してみましょうか。』

戸棚をあさる。



出てきたものは、お煎餅、大根、山菜、砂糖、塩…

「これでも作れるだろうか。」

『いけるんじゃ、ないでしょうか…?』


そこからおはぎ作りが始まった。

「俺は米をにぎる。Aは大根をおろしてれ!」

『了解です。砂糖入れたら甘くなりますかね?』

「おぉ!これはもう、白いおはぎといっていいのでは…?」

「煎餅は砕いて周りにつけるか!」

『新しいです!いいですね。』



すりおろし大根砂糖おはぎ、お煎餅砂糖おはぎ、葉っぱ巻き砂糖おはぎが完成した。


「不死川は喜んでくれるだろうか。」

『見た目は美味しそうですね。』

ムフフと義勇さんは笑っている。嬉しそうでよかった。

ちょうどその時、戸を叩く音が聞こえた。

「来たようだな。」

『出てきます。』


戸を開けると不死川さんがいた。

「よォ」

『こんにちは。どうぞ。』

「邪魔するぞ。」


不死川さんが家に入る。
部屋には3つのおはぎとドヤ顔の義勇さん。

「不死川、おはぎを作ったんだ。ぜひ食べてくれ。」

「…は?おはぎ?」

(え、こいつらこれをおはぎだと思ってんの?おはぎ食べたことないの?なにこの物体。)

「どうした?不死川?」

不死川さんは黙ってしまった。

そのまま無言でおはぎを口にする。

「どうだ?」

「お前らァ…。」

え?不死川さん泣いてる?

「どうした?そんなに美味かっ…」

不死川さんは急に立ち上がり、

「お前らァ!!ついてこい!!本物のおはぎ食べさせたらァァ!!」

とすごい迫力でいった。



その後、わたしたちは不死川さんの家に行き、不死川さんの手作りおはぎをご馳走してもらった。

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作者名: | 作成日時:2022年3月13日 15時

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