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71話(キメツ学園) ページ23

続きー


「つーわけでとっとと走りやがれェエ!!!」

その言葉を合図にみんな走り出す。

2人はなにやら叫び続けている。


『わたし、両手塞がっちゃって書けないんですけど…。』

「A!?」「Aちゃん!?」

わたしは外では日傘を差している。もちろん今も。
片手にプリント、もう片方で日傘を持つと、書くことができない。

『わたし死ぬまでここで走り続けるしかないの…?』

「諦めないで!!」

『正直かけ算がなんなのか理解してない…。仮に書けたとしても無理…。』

「小学校の内容!!!」

2人は励ましてくれる。普段外で走ることなんて少ないから疲れる。


「おい!こん中で一番頭イイのは誰だ!?」

伊之助くんが言う。すごい。机のまま走ってる。

「そりゃ村田さんだろ。」

「じゃ村田!!ここに乗れ!!」

伊之助くんは机を指す。

どうやら頭いい人が机で解き、伊之助くんが走るという役割分担をするらしい。

村田さんは押しに負けて乗る。

『すごいですね。』

「いや、ただの馬鹿だろ…。」

善逸くんは冷ややかな目で見ている。



その時、伊之助くんたちに強力な蹴りが飛んできた。
不死川先生だ。
善逸くんも巻き込まれている。

「何の為の補習だと思ってんだァ!!!他人に解かせたら意味ねぇだろォ!」

ごもっともである。

「だって天ぷら…天ぷらがぁあ」

伊之助くんが泣き出してしまった。

それをみかねた不死川先生が、

「マラソンはやめて鬼ごっこにする!!」

と言った。響きだけなら楽しそう。

不死川先生に捕まったらプリント10枚追加。ただし、4人中1人でも逃げきったらプリントを50枚減らし、教室で補習を行うというルールらしい。

それを聞いたみんなは一斉に逃げ出す。

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作者名: | 作成日時:2022年3月13日 15時

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