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66話(キメツ学園) ページ18

ここは小中高一貫の私立校、キメツ学園である。



『おはようございます。』

わたしは門の前にいる体育教師の冨岡義勇先生に挨拶をする。

「おはよう。」

わたしの服装をチェックしながら冨岡先生は言う。

『あっ、あの…』

わたしがそう言いかけた時、冨岡先生は急に目の色を変えて、ある一人の生徒に突っかかる。
冨岡先生は今日お弁当を忘れたため、わたしが持ってきたのだ。それを言いたかったのだが…。


「おい!我妻!染髪は校則違反だと何度も言っただろう!!」

「うわぁぁ、冨岡先生!これ地毛なんですぅ!!」

冨岡先生に怒られた生徒は我妻善逸、高等部一年生の風紀委員の後輩だ。

『善逸くん、おはようございます。』

「あっ!Aちゃん、おはよう!」

さっきとはうって変わって、明るい笑顔で挨拶を返してくれる。


わたしと善逸くんが話している間に、冨岡先生は次の校則違反者を発見したようだ。

「おい!竈門、ピアスは校則違反だ。」

そう言って持っていた竹刀を炭治郎くんは向かって振る。
話しかけられた生徒は竈門炭治郎、高等部一年のパン屋さんの子だ。

炭治郎くんは謝りながら竹刀を綺麗にかわす。


直後、猪の頭をかぶり、制服のボタン全開という一風変わった生徒が走り抜けた。

「おい!嘴平!シャツのボタンは閉めろ!」

冨岡先生が注意をする。
嘴平伊之助、猪に育てられたという子だ。

炭治郎くんたちを巻き込んで、伊之助くんは冨岡先生に追いかけられる。


わたしも追いかけなければ。




『ちょっと、待っ…。』

速い。
廊下を入るのはルール的にどうなのだ。


「みんな!あと少しで教室だ!」

炭治郎くんが2人に呼びかける。
3人の速さが速くなる。

冨岡先生もそうはさせまいとスピードをあげる。

なぜ朝からこんなに走らないといけないのか…。


わたしも追いつこうとスピードをあげようとする。
しかし、足が滑って転びそうになる。

まさかこの歳で転ぶなんて思ってもみないわたしは対応できない。



だが、わたしは何かに支えられ、倒れることはなかった。

「おい、危ねェなァ。」

数学の不死川先生だ。助けてくれたのだ。

『ありがとうございます。』

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作者名: | 作成日時:2022年3月13日 15時

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