63話(鬼殺隊時代) ページ15
続きー
「自分で選べてよかったね。」
『そうですね。』
「あ!そうだ、AちゃんAちゃん…」
何か思いついたのか、こそこそとわたしに話しかけてくる。
『…いいですね!』
「お待たせ。2人とも。…どうしたの?にやにやして?」
「じゃじゃーん!!これ俺たちから胡蝶さんに!」
『2人で選びました。かんざしです。』
善逸くんが栗花落さんに渡す。
「明日行けるかわからないし、カナヲちゃんから渡してもらえる?」
『やっぱり少しでも多くの人から祝われるほうが嬉しいでしょうし、』
「俺たちも祝いたかったからね!」
『おめでとうございます、と伝えてください。』
栗花落さんは感激したような顔をして、
「うん!」
と笑顔で返事をした。
栗花落さんを蝶屋敷に送る。
「今日は楽しかったね!」
「うん…!」
『そうですね。』
「また、みんなで行きたいな。」
栗花落さんがそう言ってくれる。嬉しい。わたしもまた行きたい。
「うん!また行こう!」
『行きましょう。』
いつ死んでもおかしくない鬼殺隊に、「また」なんてあるかわからない。でも、何故かこの瞬間は大丈夫な気がした。
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作者名:咲 | 作成日時:2022年3月13日 15時