【鬼滅の刃】鬼と人間の子【冨岡義勇】 (ページ24)

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23話ページ24

「カナヲに勝ったみたいですね。おめでとうございます。」

今は胡蝶さんのところで検査をしている。

「あと数日様子見をして、そしたら退院ですね。おめでとうございます！」

にこにことした表情で、祝いの言葉を言ってくれる。でも、やはり本心から笑っていないと思う。

「そんなに警戒しないでくださいよ。もう急に襲ったりしません。冨岡さんからいろいろ話は聞きました。あなたの生活を見るに人間色が強いようなので、一応今は鬼ではなく、人間という風に考えてあげます。」

たぶんこの人は本心で思っているわけではない気がしてならない。

わたしは人間として生きたいとは考えているが、それは鬼の血が混じってるとこを否定したいわけではない。

『わたしは人間として生活したいだけです。この体に流れる血に鬼の血が混じっているということを、否定したいわけではありません。…ので、人間だと思ってもらわなくても、大丈夫です。でも、人間として生きたくて…』

言っていて自分でもよくわからなくなってくる。
でも、鬼の子であることを否定してしまったら、父の子であること否定しているようで嫌だ。

わたしって結局なんなのだろう。人間なのか鬼なのか…。

「ふふっ、言っててわからなくなってませんか？」

そういえばまだこの人に言っていなかったことがある。

『胡蝶さん。助けてくださり、ありがとうございます。』

胡蝶さんが一瞬驚いた顔をしたように見えた。
でも、すぐ笑顔になり、

「いえいえ、当然のことをしたまでです。」

と答えた。