【ゼル伝BotW】青い空に恋焦がれる【リーバル】 (ページ10)

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第９話ページ10

まさかの事に場が静まった
ハイラル王も唖然とした

「100人、倒せばいいんですよね？やります」

「…良いのか？」

「…私は、ここまで助けてもらいました。だから、恩返ししたいんです！」

といっても、剣しか取り柄がないので…と困ったように笑うA
そんな彼女の様子にハイラル王はフッ…笑って、城の人々に声を上げた

「では！ヒイラギ Aの腕試しを行う！！訓練場に參れ！！」

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訓練場には沢山の兵士が集まっていた
他にも観覧するかのように城の者で周りが賑わっていた

訓練場の中にはAの姿もあった
腰につけている木刀を撫でる彼女

まさか木刀があるなんて意外だったな
シーカー族が稀に使ってるって聞いてたけど、その人達って日本人に似てるのかな

そんな事を思いながら準備運動を始める

観覧場ではゼルダの他にウルボザ、ダルケル、ミファー、そしてリーバルの姿もあった
この事を聞きつけて皆集まったのだ

「100人相手にねぇ…大丈夫なのかい？Aは」

「わかりません…」

「なぁに、自分から受けたんだ！余程自身があるんだろうよ！」

「私は心配で来ちゃった…でも、リーバルが来たのは意外」

自己紹介も嫌がるほど、彼女を嫌っている様子のリーバルが来たのに、ミファーは驚いていた

「別に、どんな無様な光景が見られるか気になっただけだよ」

そんな悪態をついて、リーバルは訓練場に目を向けた

一方、Aの方では準備が出来たようで兵士たちも次々訓練場に入る
そんな兵士の中ででもヒソヒソと話がAの耳に入った

－－100人って、無理だよ

－－必死になって、意地なんか張るなよ…

－－面倒くせぇ

－－女のくせに、俺達に勝てるかっての

そんな言葉が飛び交っていた

それに対してAは、静かに目を閉じて、拳を握りしめた

－－絶対負けない

そう強く思い、目を開けると木刀を抜く構えに入った
その時の彼女の纏う雰囲気は、先ほどと変わって気迫を帯びていた

それを感じ取ったのか、兵士たちも黙って剣を構えた

「－－では、始め！！！」

その言葉と同時に、Aは兵に向かって走り出した

その速さに兵たちが怯んだ一瞬

「－－ぐあぁ！！？」

一人の兵が倒れ込み、そこには木刀を抜いたAの姿があった

「まず、一人」

そういったAは先程の表情とは一変して

笑顔が消え、ただ目の前の敵を睨みつけていた

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