【ゼル伝BotW】青い空に恋焦がれる【リーバル】 (ページ15)

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第１４話ページ15

「…別に、私は負けることは恥ずかしいこととは思ってません」

「…へぇ？」

その言葉は強がりのものかと思ったリーバル
しかし、こちらをむいた彼女の表情は優しい笑顔だった

「負けたって事は、まだ自分が強くなれるってことだから…だから、私は逆にリンクに感謝してるんです」

「感謝だって？」

「はい！戦ってくれて、まだ強くなれるって教えてくれてありがとうって」

そう言って笑う彼女にリーバルは目を見開いて、そしてプッと声を漏らして大声で笑った

「あはははは！！」

「な、なんで笑うんですか！？」

「だって、負けた相手に感謝って…！」

「い、いいじゃないですか別に！」

笑うリーバルにAを顔をしかめる
笑いが落ち着いた彼は、Aに背中を向けた

「ま、君の実力は悪くない」

「え？」

「僕のこと、"リーバル"って呼ぶの許してあげるよ。あとその気持ち悪い敬語もなしだ」

顔だけAに向けて、小さく笑った
それに彼女は目をパチクリさせた

「…じゃあね」

「あ！待って！！」

去ろうとしたリーバルをAは呼び止めた

「何？」

怪訝そうな表情でまた彼女を振り返る

「…落ちてきたとき、助けてありがとう！」

突然のお礼に、リーバルは目を見開いた

「ちゃんとお礼言えなかったからさ…」

とヘラっと笑うAにリーバルはまた背中を向けた

「見殺しなんて、僕の美学に反するからね」

そう言って、リーバルはその場から立ち去った

その背中を見つめるA

「…リーバルって、案外いい人なのかも」

小さく笑った彼女も部屋に戻っていった

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