大丈夫 ページ11
目の前が真っ暗になり状況が理解できないでいると、ぼんやりと男性が立っているのがみえてきた。
「わー!!!!本当にすみません!!!!大丈夫ですか!?!?……えと、僕、あの……」
顔にあったものの正体が扉だと気づくまでにそう時間はかからなかった。
しかし人間痛みを自覚すると、より痛くなるもので、ジワジワと鼻が痛くなってくる。
「あ、大丈夫です。少し痛いくらいなので」
「え、それ、え、あの」
お互いに人見知りなのか、あわあわとなだめ合っている。
傍から見ればおかしな光景だ。私もそう思う。
すると、先程私が顔をぶつけた扉が開き一人の男性がヒョコっと顔を覗かせた。
私の鼻が赤くなっていたからなのか、慌てた様子で駆け寄ってきた。
「ちょっと晴くん!!何やってんの??!
鼻真っ赤だよ!大丈夫、じゃないもんね。
冷やすからちょっと入って待ってて!」
慌ただしく男性は私に指示を出し、バタバタと部屋を出ていってしまった。
そういえば、晴くんって言われてたな……もしかしたら甲斐田先輩たちなのかもしれない。
そんな事を回りきらない頭で考える。
「おい晴ぅ〜お前研究者なんだからちゃんとしろよ〜」
「長尾はうるさいねッ!おだまり!」
甲斐田先輩、長尾先輩、ということはさっきの美人な人は弦月先輩か……美しかったな……
甲斐田先輩と長尾先輩であろうふたりのやり取りを見ていると、扉がそれなりの勢いで開く。
「水買ってきたよ。これで冷やして」
そう手渡されたのは緑色のキャップの天然水ペットボトル。
「あ、ありがとうございます。お金……」
「いいよそれくらいw気にしないで。
ほらちゃんと冷やして?青くなっちゃうよ」
至近距離にある弦月先輩の尊顔に目を逸らす。
「あ、僕弦月藤士郎。神崎さんだよね?」
なぜわかったのだろうか。そんなにイモかっただろうか?
「なんでわかったのって顔してるね。
声でわかっちゃった、初配信お疲れ様」
まさか見られていたなんて、その事実に背筋が伸びる。
「俺長尾〜!」
「あ、僕甲斐田晴です!さっきは本当にごめんね」
気にしないでくださいの意味を込めて首を横に振る。
「弦月先輩、長尾先輩、甲斐田先輩、改めて神崎天です。
よろしくお願いします!」
弦月先輩の顔を見ると少し不服そうだった。
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如月(プロフ) - レオさん» こちらこそコメントありがとうございます!続編も引き続きよろしくお願いします:) (2021年8月27日 22時) (レス) id: 79536b4cb9 (このIDを非表示/違反報告)
レオ - 続編!頑張って下さい!後、VΔLZコラボ了解してくださりありがとうございます!頑張って下さい! (2021年8月27日 20時) (レス) id: 22fcdb681e (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 夕凪さん» なるほど!そういう事でしたか。ご丁寧にありがとうございます!ありがたく書かせていただきますね! (2021年8月27日 9時) (レス) id: 79536b4cb9 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - 分かりづらくてすみません… (2021年8月26日 23時) (レス) id: 615116b5c5 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - 如月さん» 今の剣持神崎兄妹で一本。ロリ配信してる神崎を監視する剣持ってことです (2021年8月26日 23時) (レス) id: 615116b5c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月 x他1人 | 作成日時:2021年8月14日 14時