7 ページ8
生徒総会も終わり、
ほとんどの人が体育館を去る中
私はまだ椅子に座ったままでいた
生徒総会の後は放課後扱いとなり、
部活やる人や帰宅する人様々
さっきの合唱部の合唱を聞いて、
もう一度歌いたいと思った
けれど歌えるようになるためにはあの過去をどうにかしなければならない
やりたいことができないことってこんなに儚く辛いものなのか
そんなことを考えている間にも
隣にいる存在に気がつくことができなかった
快人「合唱、良かったよな」
「うわっ!?……い、いつの間に?!」
驚きのあまり身体が勝手に横に避けるようにずれた
快人「そんなに驚かなくても…」
顔を見るとシュンっとして、
その様子はまるで落ち込んでいる犬のようだった
「ごめんごめん、そんな落ち込まないで?」
快人「…あれ?泣いた?」
「泣いてないです」
合唱で泣いたなんてバレたくなくて強気で言ってぷいっと正面を向き隠した
はずが、
快人「嘘つけ」
横から手が伸びたと思えば、
自分の頬に手を添えられて指で涙の跡を拭かれた
快人「隠すの下手くそだな」
「そ、そこまで言わなくてもいいじゃんか…」
さっきの快人くんの仕草にドキッとしたがこんなの偶然にもすぎない
「快人くんだって泣いてたじゃん。」
快人「あれは過去だから!」
仕返しとして自分がされたことと同じように快人くんの涙の跡を指で拭き取り、
驚きとともにぼーっとしてる快人くんに思わず笑ってしまった
そして私は決心がついた
今なら自分の過去を少し話せる
過去から捕らわれている自分を前に進むために
84人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ティラミス(プロフ) - きちでーすさん» 指摘ありがとうございます!!こっちの祐ですね!修正します! (2022年6月12日 9時) (レス) id: 94beafd39a (このIDを非表示/違反報告)
きちでーす(プロフ) - 宮崎祐くんの字、佑じゃなくて祐だと思います! (2020年2月18日 18時) (レス) id: dee570b2ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ