出来損ないの少女【H×H】 (ページ3)

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みんながその事に気付き始めた頃から、私には暗殺の仕事が来なくなった。

人を殺せないのだから当然だけど、それは家族からの期待が無くなってしまったということも示していた。

そんな私に比べ、キルアはどんどん成長し、家族からの期待は高まるばかりであった。今まで私と半分こだった愛情と期待はキルアに偏って注がれる。それによりキルアは自由を失い、私は更に自由になった。

とは言え、私だって自由にできるのは家の中だけ。外には出してもらえないし、私にとっては無意味となった暗殺者の訓練も強制的に続けさせられていた。

毒を飲むことより、拷問の訓練を受けるより辛かったのは、父様も母様も私に対しての態度をあまり変えなかったことだ。

『あっ...母様、おはようございます。』

「あら、Aちゃんおはよう。キルがどこにいるか知ってる？」

『キルならさっきあっちの方に...』

「分かったわ、ありがとう。Aちゃんも訓練頑張ってくださいね。...キル〜〜！」

『はい...』

やっぱりみんなキルが中心。それなら私になんて構わなきゃいいのに。思いっきり嫌えば、家から追い出せばいいのに。

態度は変わらない。でも、そんな空っぽな瞳で見つめないで...私に微笑みかけないでよ...！

そんなことを思っているうちに、私も笑顔の仮面を付けるようになっていた。

なんでもないフリをして、常にニコニコ笑顔で過ごすの。

𝐍𝐞𝐱𝐭⚡