真夜中のシンデレラ

05 ページ6

それは突然だった。
私はここ最近なかなか寝付けず、
夜中外に出ることが多い。

時間も時間なので、だいたい行く場所は決まっていて
自宅から徒歩5分もかからないコンビニによく足を運んだ。

今日もなにするわけでもなく、いつもの
塩ラーメンを買いコンビニの前で3分間まっていた。

少し肌寒く、カップ麺を両手で持ちながら、
ぼーっと空を見つめる。
気づいたらもう夏から秋へ変わっていた。

そんな時だった。見知らぬ男の人に声をかけられた。

吸い込まれそうなくらい澄んだ瞳と、
シュッとした綺麗な顔立ちが印象的で、
見入ってしまった。

「すっぴんで恥ずかしい…」

ポツリと呟くと彼は優しく微笑んだ。
その笑顔にドキッとして、気恥ずかしさを
誤魔化すように笑顔を返した。

それから彼もカップラーメンを買って、
一緒に並んで座ってたわいもない話をした。

?「あ…そうだ。ねえ名前」

「あ、こんなに話してたのに忘れてました。
Aです。あなたは？」

亜「亜嵐。白濱亜嵐！」

「あら…ん？んん？」

どこかで聞いたような。と首をかしげる。
すると彼が携帯を取り出して、動画を見せてきた。

亜「俺一応有名人だから、ここであったの内密にしてね」

動画が流れ出し踊っている亜嵐の姿を見て、
テレビで見た人が目の前にいることを認識して、
驚きから、え…っと口から漏れた。

その様子を亜嵐が見て楽しそうにこういった。

亜「Aちゃんと俺だけの秘密ね」

06→←04

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す