31・カズナリside ページ31
ジリジリと。
焼け付くような日差しが、翔さんのオフィスをあとにした俺に容赦なく照りつける。
・
・・世界は、残酷だ。
今俺がどんな想いで此処に立っていようと。
今から俺が・・どんなに暗い、暗い闇に、自ら堕ちようとしていようと。
関係なく空は、過ぎてゆく。
・
昔も。
今も。
変わってゆく俺を見下ろす、真青な空は。
闇なんかまるで知らないようなフリをして。
俺の事など。俺の、物語など。
まるで興味のないフリをして、真白な雲を抱えて、ただ過ぎてゆく。
・
・・ジュポ。口に咥えたタバコに火を点け、嫌になるくらい何処までも青い空に
昇ってゆく、煙を眺めながら。
・
思い出すのは、遠い夏。
手の平に、脳裏に強く蘇る、夏の匂い。
・
餓鬼の俺が初めてこの手で抱いた、小さな小百合の甘い、匂い。
・
・
・
・・ジリジリと。
室内だというのに、蝉の音が喧しい程鳴り響く、四畳半の俺の部屋。
木造建築の2階で、夏になると蒸し風呂状態だから何とかしてくれと
母さんに何度頼んでも、暑さ凌ぎと言ったら扇風機止まりだった
俺の短い人生全て詰まった、俺の部屋。
・
扇風機の前で、汗を顎から垂らしながらTシャツの襟を扇いでいる、俺。
・
「・・・・・・ねぇ、和也」
・
健康的なショートパンツから伸びる、畳を踏む小百合の幼い脚。
細く白く、あどけない艶めかしさを秘めた小百合の、脚。
・
和也「・・ん〜・・？」
・
・・小百合を何時から女として見るようになったかは、憶えていない。
小百合はいつでも、隣にいるのが当たり前で。
好きとか嫌いとか、そういった言葉で片付けられるような存在じゃなくて。
・
・・ただ、俺はこの時には既に、「好き」だった。
見慣れた小百合の、畳を踏むその細い足を。
近頃膨らみが目立つ様になってきた、Tシャツ越しの未成熟な胸を。
以前の様に何ともない顔して見る事なんて出来ないくらいには「好き」だった。
・
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サクシャ(プロフ) - K_Zさん» 書いてましたねぇ・・(他人事)二宮ショック、最近他にも色々ニュースがあるから世間が忘れてくのが怖くて仕方がないけれど、何だろう。実生活が慌ただしいとショックも薄れてしまうものですね。笑 (2016年8月18日 1時) (
レス) id: fbf8980613 (このIDを非表示/違反報告)
K_Z(プロフ) - ん〜。こんなお話も書いてたんですねぇ。記憶を辿り読ませて頂きました☆そーすっね。二宮ショック…モヤモヤ、ヤキモキ。です。美しい二宮さん、いいっす。 (2016年8月10日 0時) (レス) id: cf7962d647 (このIDを非表示/違反報告)
サクシャ(プロフ) - ぱるるんさん» 読んで下さりあざっす！コメント嬉しいっす！ああ、そう。結局言いたいことはまだ謎なんですよね。伝わっててよかったっす。こ、更新ね！うん！が、頑張ります！よ！う、うん！(意思弱い) (2015年4月16日 1時) (レス) id: fbf8980613 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるるん(プロフ) - 最後になりましたが、更新頑張ってください！応援してます！続けてコメントをしてしまい、申し訳ありませんでした(T ^ T) ！ (2015年4月12日 3時) (レス) id: 880fa70738 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるるん(プロフ) - ネタバレみたいになりすごく申し訳ないのですが、勝手ながら感想を言いたくてコメントをしたのですが、主人公ちゃんは何があって二宮くんを取材してるのか？！小百合とはどういう関係なのかっ？！そして二宮くんと櫻井くんになにがあったのかドキドキです！！ (2015年4月12日 3時) (レス) id: 880fa70738 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクシャ
作成日時：2015年4月2日 18時
