I'll kiss you

嫉妬？ ページ34

「でねぇ、テゴちゃんがね…」


うふふと、口元を押さえながら笑う彼女。


なんだかなぁー……。


首周りをかきむしって、天井を仰ぐと隣から不機嫌な声が聞こえる。


「ねぇ、聞いてる？」


「ん？聞いてる聞いてる」


……ホントは聞いてなかったけど。


Aの口から手越の名前を聞く度モヤモヤっていうかイライラする。


そりゃ、手越と幼馴染みだってのは知ってるけどさ。


彼氏の前で楽しそうに他の男の話するってのもどうよ。


「あ、もしもし？…ううん、違う違う(笑)」


電話の奥から手越の笑い声が聞こえる。


それだけで、俺の神経は余計に逆撫でられる。


「でも…きゃっ！？」


携帯をAの手から奪いとってクッションの上に投げる。


不審に思ったのか、手越からまた電話がかかる。


今度は、電源まで落とす。


「ねぇ。Aは誰のもの？」


不思議そうに見つめるAにそう聞く。


その顔も可愛いくて、誰にも渡したくなんかなくて。


答えを聞くより先に噛みつくようにAにキスをする。


首筋に、胸元に。も一つ首筋に。


紅い花がひらく度に、Aの口から声が溢れる度に、不安が消えてく気がして。


「貴久…テゴに嫉妬してたの？」


俺の隣で少し意地悪に笑ったA。


答えずに拗ねたようにそっぽを向くと、Aに頬を挟まれてキスされる。


驚いて、Aを見つめるとちょっと嬉しそうに呟く。


「バカだなぁ〜。私が貴久以外好きなるわけないじゃん？」


やっぱりAには敵わない。


そう、思い知らされたそんな日。

――――――Fin
あー…やっぱり難しい。笑

まっすーに嫉妬されたい!!!!!!!

なんて、自分の欲求がもろ反映されたお話でした。笑

先生…→←sanctuary

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す