【文スト】激甘と鎖骨が詰まった文スト【短編集】

崩したい衝動【芥川龍之介】 ページ36

さくら様リクありがとうございます！

遅くなってすみません……！

映画ではさ、この子も頑張ったと思うんだよ。

中也さんばっかりじゃなくて、この子も褒めてあげようよ←中也さん推し

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芥川さんは、怒った顔しか私は見たことがありません。
他と云えば、何時もの仏頂面ぐらい。
はて、如何したものか。
此でも恋人なんですけどね……。


「…何を僕を見詰めている。仕事をさっさと進めろ。」

『……はい。』


……と、先刻からこのやり取りしかございません。
そろそろ私は折れそうなんですよね。
最初こそ、笑ってる姿が見たいとか考えてはいたけど、何か、もう色々と諦めかけている。

仕事仕事仕事、やってますよ。
ほら、見てください。
謎に朝の分まで進めてますからね？！


『……お疲れです？』

「笑止、僕が此のような机仕事ごときで疲れるなど……失礼なことを云うものだな。」


机仕事ごときて……。
机仕事と全国の机仕事を主に主源としている方々に謝って下さい。


『…あ、珈琲淹れてきますね。』

「……嗚呼。」


……悪戯してみましょうか。


++


えー、唯今、この珈琲には砂糖が大さじ5ぐらい入ってます。
溶かすのが大変でした。
芥川さんの机に置く。


『…どうぞ。』

「…すまないな。」


珈琲に手を掛ける芥川さん。
段々と口に近づいていく。
然し、突然ピクリとその手が止まったのだ。


「…A」

『……どうかしましたか？』


ニヤリとした謎の笑みを浮かべて私に云った。


「…貴様、いい度胸だな。」


あー、そう云えば芥川さんって鼻が良かったような……。
然し初めて見る表情だ。
これは此処(ポートマフィア)の誰も見たことがないだろう。
……と云うかそんな顔をさせる人がいないのか。


『あの……すみませんでした。いや、一寸した出来心だったんですよ……？』

「無論、云い訳は無用だ。
　然し、何がいい？選択肢をやろうか。」


椅子から立ち上がって、此方へと近づいてくる芥川さん。
壁とコンニチワすると、羅生門にて壁ドンされていた。
するとぐいっと鼻と鼻の先が当たるぐらいまで近づいてきた。
すると私の顎を掬い上げて云う。


「…今は接吻で済ませてやる。
　だが帰ったら……判るよな？」


唇が重なる。
私は、このあと起きることを、大まかに想像をつかせて、心の中で溜め息を吐いた。

然し、やはり恋人に久々に構って貰えるものだから、喜んでいる自分もいる。

酔いの勢い【織田作之助】・近しいものは【国木田独歩】→←彼の幸せ観点【中原中也】

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