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チラリと二人は三ツ谷を見る。
「・・・お前さ、自分の気持ちばっかりでアイツの気持ち聞いたことあんの？」
「――――！」
「天然なくせに妙に勘が鋭いトコあっから、弱っちいくせに何かを守ろうとしてんだよなー。」
「あーそうそう。あんときもキヨマサ相手に凄んでたしよー」
「見てるコッチが冷や冷やすんだよな」
「なぁ、三ツ谷。オレはこの抗争で場地とAを取り戻してぇ。――お前はどうなの？」
「オレは・・・」
フラッシュバックするのは自分の横でニコニコ笑う彼女の姿。
料理は美味いくせに裁縫はちょっと不器用で危なっかしくて、世間知らず。
それでも、ちょっとしたことを教えてやれば必死に覚えようとして褒めれば素直に喜ぶ彼女。
ふわふわしているかと思えば、誰かを助ける為に必死に自分の知識を振り絞り、時には危険な場所にも後先考えずに突っ走る。
そんな彼女から目を離せずに、しかし、それが嫌という訳ではなくて――…
「なぁ、マイキー」
ツゥ―・・・と左目から涙が頬を静かに伝う。
「オレ、Aが好きなんだ。――…会わなくなってからも、物足りなくて、アイツ何してんのかなとか、ずっと考えちまってさ。
アイツが望んで半間の元に行くならオレも止めねぇ…。
・・・そんな風にカッコつけれたら良かったけどさ、オレそんな大人じゃねーんだよ。
惚れた女、誰にも渡したくねーよ。」
初めてみるその姿に二人は微笑んだ。
「・・・三ツ谷のこんな姿ナカナカ見れねーよ。」
「だな。――…Aちゃんもとんでもねー奴に好かれちまったな。」
「間違いねーよ。」
「・・・んだよ。わりーか。女々しくてよ。」
「ハハッ！別にいーんじゃね？・・・んじゃ、決まりだな。」
「10月31日、必ずAを連れて帰ろう。」
その言葉に涙を拭いフッといつもの笑みに戻る三ツ谷。
「だな。――‥オレ、今度は逃げねーよ。ちゃんと自分の気持ちアイツに伝える」
「・・・・まぁ、いつも告白染みた言葉言ってっけどな。」
「・・・あれで気付かねーの、Aちゃんくれーだぞ。」
「・・・アイツはいんだよ。ソレで。――天然くらいがちょうどいい」
芭流覇羅との抗争まであと―――…
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咲乃(プロフ) - ひー(比古)さん» ありがとうございます！続編は甘々頑張ろうと思ってます。どうぞ完結までお付き合いください…。 (2021年10月5日 22時) (
レス) id: 78de730839 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - タカちゃんの意地悪なスイッチがぁぁぁ！！ニヤニヤ過ぎる (2021年10月5日 0時) (レス) @page49 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
咲乃(プロフ) - 累さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張ります。 (2021年8月23日 0時) (レス) id: 78de730839 (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品一気に読ませて頂きました。設定も面白いですし、話の内容もシリアスから胸キュンまであってとても面白いです。頑張ってください。 (2021年8月22日 13時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
咲乃(プロフ) - 真菜瀬さん» ありがとうございます！更新頑張ります。 (2021年8月17日 19時) (レス) id: 78de730839 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲乃 | 作成日時：2021年8月17日 0時
