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佐久間side
残業を終えて帰れば、家の中は暗かった
今日は何時に帰ってくるんだろうか
そんなことさえ気にならなくなって、疲れを洗い流すようにシャワーを浴びる
時計の針が0時をすぎても彼女はまだ帰って来なくて
1人で寝るには大きいダブルベッドに身を沈める
いつの間にか眠りについていた自分は、物音で目が覚めた
カーテンの隙間から差し込む光で朝方であることが分かって、
スマホで時間を確認すると4:53
スマホを置き直してからまもなくして彼女が部屋に入ってきて、とっさに俺は眠ったフリをする
部屋に充満する男物の香水の匂いに頭が痛くなりそうだ
俺の帰りが遅くなったら怒る彼女は、自分自身の帰りが遅くなることに口出しされるのを嫌う
彼女が再び部屋から出て行き、シャワーの音が聞こえてきたところで一つ大きなため息をつく
いつになったらこの生活から抜け出せるのだろうか
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作者名：ちゃん | 作成日時：2020年10月17日 0時
