受付嬢の私とエリートの彼 (ページ29)

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すぐにでも働いて欲しいということで年明けの1月から正社員として働くことが決定した。

もともと同じ会社の契約社員だったということもあり手続きもスムーズに終わった。

今日は12月24日。

クリスマスイブの今日は街ゆく人の顔が明るく見える

特に予定があるわけでもないが、自分も少しウキウキしてしまう

美咲「あと５日でAと働くの終わっちゃうなんて寂しすぎるよ〜」

今日も受付の中で私たちは背筋を伸ばして頭を下げる

『私も美咲と受付通る人のイケメン仕分けできなくなるの寂しい(笑)』

特にやりがいも感じていなかった仕事なのに終わると思うと寂しさが湧き出てくる

なんだかいつもより挨拶も張り切っちゃたりもして..

『美咲は今日渡辺さんとデートでしょ？』

いつもよりメイクとネイルに気合が入ってる美咲に目線は前に向けたまま声をかける

美咲「そうそう、今日はノー残業デーだしね。Aは予定ないの？」

『おかげさまでクリボッチですよ。(笑)』

クリボッチなんて寂しい響の言葉、一体誰が作ったのだろうか

自分を哀れんでいたらいつの間にか定時を迎えていた

美咲「それじゃ、お先！」

一足先に更衣室を後にした美咲を見送り、特に予定があるわけでもないけどメイクを軽く直して更衣室を出る

ビルの外に出ると冷たい風が一気に吹いてきて思わず肩をすくめてしまう

そのまま歩き出そうとすると

「A」

って声をかけられた