第31話 第一目標 ページ33
「とりあえず、勧誘とかは止めときましょ全員。
ともさん･･･もですかね？」
Aへの勧誘を見守っていた赤稀に、太山が訊ねる。
「うーん･･･そうだね。戦える人がいると助かりますね！」
「あ、やはり･･･。
とにかく各リーダーは勧誘はしないっつう事で。」
太山が提案をし、リーダー達は頷いた。
「･･･あの･･･手合わせはしましたが、何の為に･･･。
実力を確かめると言いましたが･･･。」
Aは気になって、帝独に訊ねる。
「ああ。実力によっては、前線に参加してほしいと考えていたんだ。
今のクミ氏との手合わせに加えて、ゾムの奇襲に対する反応の早さから、前線に参加出来ると判断した。
参加するかは貴女次第だが。」
「さ、参加します。私もウィザーについては知りたいので･･･。」
「では決まりだな。誰と行動するかは貴女次第だ。」
「そ、その都度決めます。」
「了解した。」
帝独が返事をして、Aの戦闘力と、各グループからの勧誘の話は一区切りが付いた。
「さて、A氏については一段落が付いた。
次は･･･これからどうやって、ウィザーを探すか、討伐するかだ。」
帝独が話し、皆は首を捻る。
「探すにしても、組織の居場所が分からないと何も出来ないですね。
Aさんは件の組織の施設にいたと言う事ですが、場所は覚えていますか？」
「それが･･･逃げるのに必死で、年数も経っているので分からないんです･･･。」
把雪の問いにAが答えると、把雪はまた考え始める。
「･･･Aさん、組織の名前は分かりませんか？」
「資料にも書いていなくて･･･。」
蝶滑に訊かれて、Aは申し訳なさそうに答える。
「逃げる時の周りの様子を、覚えていたりしませんか？」
「･･･外に出たら･･･鉱山の様な場所だった様な･･･。
施設の人に捕まらないようにして、その人達が使っていた道とも言えない道を降りて･･･。
鉱山の下にある、森を走りました。
森を抜けたら･･･何処か、貴族がいる王国に辿り着いた筈･･･。」
「鉱山に、森に、王国･･･。」
蝶滑はAの話を聞いて、自分の記憶を辿る。
「･･･これはアレか？大先生に調べて貰うか？」
「エッ。」
太山の呟きに、煙草を吸っていた浮下が上ずった声を出す。
「お、俺？」
「お前しかおらんやろ。
毎度毎度仕事放っておいてるんやから少しはしろや。」
「俺はほら、情報収集を･･･。」
「兄さんがやってくれてるし、お前はナンパしとるだけやろ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眼目夢子(プロフ) - あんですよ〜さん» ありがとうございます・・・！これから注意しながら更新していきます！！ (2021年9月9日 20時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
あんですよ〜 - 気にせず明るくいきましょ!!ついでに☆押しときます! (2021年9月9日 20時) (レス) id: 7e1bdb3c05 (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - ぽんさん» 申し訳ありません、確認不足でした。急いで訂正致しました。ご報告ありがとうございます。 (2021年9月9日 18時) (レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年9月9日 17時
