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第2話 元気な受付係 ページ4

「荷物お持ちしましょうか?
 少量ではありそうですが、長旅でお疲れでは?」
「いえ、大丈夫です。
 前の街が近かったので、そこまで疲れてないんです。」
Aは蝶滑にそう言い、少し落ちてきたリュックを背負い直す。
「・・・この街はすごいですね・・・。活気があるというか・・・。」
「そうですね。
 街には外から来た人がたくさん来ますから。」
「街の方は、それで生計を立てているんですか?」
「まぁ、そんな所ですね。
 Aさんは外国でこの街より大きい街に行ったことは?」
「ありますね・・・。
 覚えているのは、花畑が広がっている街でした。」
「そう言えば、何故遠国から旅を?」
「・・・人を、探していまして・・・。」
蝶滑にそう言ったAは、何処か悲しそうな顔をした。

「・・・あっ、着きました。」
蝶滑がそう言うと、Aは悲しそうな顔をやめて、前を見た。
 まるで要塞のような雰囲気の役所には、先程とは違い、あまり人の出入りは見られない。
「入りましょうか。足元にお気を付けて。」
「はい。」
蝶滑が先を行き、Aは役所の中へと入る。

○●○●○

「知快くーん、本見せてもらうねー。」
蝶滑はのんびりとした口調で、受付の男に声をかける。
 「まーた珈琲飲みながら本でも読むん・・・
  女!??蝶滑さんが女連れとる!????? 」

 丸眼鏡をかけた男はだるそうに返事をしていたが、Aを見ると驚いて大声を上げる。
「知快くん声大きいよ・・・。」
 「いや、そりゃ驚くやろ!春来ない奴についに来てるんやで!?」
「違うから!彼女は書物に用があるだけだから!
 ・・・自分で言って悲しくなるわ!!」
 「え、蝶滑さんに案内されるとか・・・災難でしたな、お姉さん。」
「え・・・?」
「こら知快ぃ!?」
丸眼鏡の男と蝶滑の急な激しいやり取りに、Aはキョトンとする。

「!ん、んんっ!
 すみませんAさん。少々取り乱してしまいました。」
 「これが素ですよ〜。」
「知快くん、少し黙ろうねぇ。」
丸眼鏡の男が笑いながら言うのを、蝶滑は笑顔で圧をかける。
「・・・えっと・・・。」
「彼は、知快有乃くん。この役所の新人役人で、受付をしているんです。」
 「どうも〜。明るい期待の新人の知快ですー!よろしくっ!!」
「よ、よろしくお願いします。Aと言います。」
丸眼鏡の男・・・知快の元気に少し気圧されながらも、Aは挨拶をした。

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眼目夢子(プロフ) - あんですよ〜さん» ありがとうございます・・・!これから注意しながら更新していきます!! (2021年9月9日 20時) (レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
あんですよ〜 - 気にせず明るくいきましょ!!ついでに☆押しときます! (2021年9月9日 20時) (レス) id: 7e1bdb3c05 (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - ぽんさん» 申し訳ありません、確認不足でした。急いで訂正致しました。ご報告ありがとうございます。 (2021年9月9日 18時) (レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:眼目夢子 | 作成日時:2021年9月9日 17時

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