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10*Nozomi ページ10

返ってきた言葉は、欲しかったモノとは違った。想像してたモノとも違った。



この人は、私みたいに単純じゃないんだ。






もっと難しくて、
複雑に絡み合うパズル。


一つピースをイジったって、何も変わらない。







どれだけ時間をかけても、


私には完成形がイメージできない。







































“なんでだろうね”



















それだけ言って、長野さんは私をフロントまで送って、自分はタクシーに乗っていった。






なんでだろうね、って……


白い歯を見せずに笑いながら。
なんでそんな答えなんだろう。








やっぱり、難題。









ベッドに身を投げ出して、
きっとそのまま眠りについた。




気づけば可愛げのない無地のカーテンから朝日が差し込んで、朝が訪れたことを告げる。








今日は何する日だったかな?


なんて頭の中で予定を思い出すけど、やっぱりすぐに出てこないのは、昨日お酒を飲みすぎたからか、ただ元々予定が無かっただけなのか。





























prrrr____



prrrrr____









そんな私を完全に目覚めさせたのは、




お酒なんて飲まない、
朝型健康思考からの電話。









希「もしもし」

「あ、のんちゃん? 起きてる?」

希「うん、起きた」

「でさ、昨日ドームに忘れ物してない?」

希「忘れ物?」









わすれもの、わすれもの。




今日の予定も思い出せなかった頭をフル回転させて、どうにか思い出させる。





カバンの中も探ってみるけど、全然わからない。









希「ぜんっぜん分かんないんだけど、」

「まあ、カバンの中には無いよね」

希「えー、なに!?」

「ビーサン」

希「うそっ!?」

「ホントだって。見てみて」









そう言われてすぐに入り口まで走る。




そこには、見たこと無い靴が一足。
私が愛用してるビーチサンダルはなかった。









希「あっ! 思い出した! 靴ズレしたからクロさんから借りたんだった」

「正解! ってことで、今日返しにきてね」

希「あ、うん」







生まれて初めてくらいの感じで靴ズレしちゃって、そうだ、借りてたんだ。





でも、返しに行くって、


東京ドーム__

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設定タグ:長野久義 , 巨人 , プロ野球   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ひー | 作成日時:2015年5月30日 16時

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