【名探偵コナン】おいコラ、私のうはうはハーバード生活を返しやがれ！！ その４【トリップ】

第１８９話 ページ49

「んで?何なんだよ、俺に聞きたい事って…」

おっちゃんの運転する車の後部座席で、外の景色を見ながら頬杖をついて
工藤君が言う。その頬は彼にしては珍しく紅潮していた。そんな彼に蘭ちゃんは
有難うと言いたかっただけ、と答える。彼女もほんのり頬が赤い。

「私のこの怪我…新一が手当てしてくれたんでしょ?」
「ああ…丁度あの山小屋に救急箱があったし」
「み、見てないよね…」

すると蘭ちゃんは俯いてモジモジしながら聞く。聞き返す工藤君に、だから手当てしている時に
と益々頬を赤く染めた。それで分かったのだろう、再び景色に目をやった彼が口を開く。

「あぁ…太モモに包帯巻いた時に白いのがチロッと見えたよ」
「あー!やっぱり見たんだ!最低〜!!」

彼女がそう抗議の声を上げると、工藤君は慌てて赤い顔で言い返す。

「バーロ!見たくて見たんじゃなく、勝手に見えちまったっつってんだろ?」
「悪かったわね!見たくもない物見せちゃって!」

その言葉に蘭ちゃんはムスッとする。



『あのさ…』
「なぁ蘭ちゃん」

そこへ、恐る恐る割って入る声が2人分。

「席代わる?」
『その方が話しやすいと思うよ?』


――工藤君と蘭ちゃんの間に座る和葉ちゃんと、その膝の上にお邪魔している私だ




……うっひゃぁ、こんな新蘭展開待ってましたァ!流石原作CP、青山先生容赦ねェ!!
工藤君はイケメソだし蘭ちゃん可愛いし!生体験とか鼻血大量放出必至だよ誰か輸血パック!!

これが苦労のご褒美?フム、余は満足じゃ。もっとやれィ!!あわよくばくっつけ!!
あぁ希少価値の高いこの2人のイチャラブが見れるとは…マジラッキーだよォ!尊い、尊いぞ!!



と勿論脳内の狂喜乱舞レベルはMAXな訳で。鼻血を抑えてるのを褒めてほしい位だ。
ちなみに蘭ちゃんはそのままでいい、とやはり赤い顔で言った。天使マジ天使どう足掻いても天使!
すると話題を変えようと思ったのか、彼女が予想外の爆弾を投下する。

「あ、そーだ。新一はトーカちゃんと会うの初めてだよね?」
『え゛』
「まっ、まぁな…?」

2人して若干顔を引きつらせる。
当然だろ、コナン君の姿で散々会ってんだから!

「じゃあ紹介するね。この間からウチに居候してる赤葦董香ちゃんよ。トーカちゃん、こっちが
幼馴染の工藤新一」
『う、うん。宜しく新一兄ちゃん!』
「おう、宜しくな」

若干ぎこちない会話になってしまうのは致し方ない。
互いに面倒臭い上に大変である。


そっか、こういうのも躱さなきゃならんのか…難易度高ェ

第１９０話　※説明という名の言い訳は新シリーズ冒頭にて※→←第１８８話

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