【名探偵コナン】おいコラ、私のうはうはハーバード生活を返しやがれ！！ その２【トリップ】

第８７話 ページ43

『じゃ、本題に入らせてもらうね』

私がそう言うと、2人の顔の真剣味が増していく。ごくり、と博士が生唾を飲む音が聞こえた。私は言葉を選びながらゆっくり口を開く。


『…君たちが思っている通り、私は生粋の小学1年生ではないんだ。本来の私の年齢は18歳。
アメリカの大学に入学予定だった、新大学1年生。まぁ至って普通に生きてた普通の女の子だったね。中身がゴリラとか言われたけどそう言うのは気にしちゃダメだと思うな、うん』
「ゴ、ゴリラって…いや分からなくもないけど」

呆れた様に半目になるコナン君。後半の言葉は一体どちらに加勢したんでしょうね!?

『…数週間前の事だ、私はとある倉庫街で2人の大男の暗殺現場を目撃した。その大男たちっていうのが、さっき話した銀髪とグラサン野郎ね。標的はどこかの社長で、彼らを裏切った事によって消される所だったらしい。居ても立ってもいられなくなった私は、あろう事かその場に乱入。自分でも馬鹿だと思うけど生来そういう性格なんだよ許せジョニー!!』
「…ジョニー?」

哀ちゃん冷たい視線はやめましょう、私のメンタルが海の藻屑と化します!もう跡形もないよ!!

『社長を何とか逃がした後その黒ずくめたちと対戦し、あと一歩って所で背後から近づいていた綺麗なお姉さんに殴られ撃沈。そのまま銃でちゅどーんかと思いきや、怪しげな薬を飲まされて気を失ったの。で、目が覚めたらこれがびっくり。体が縮んでるって言う逆玉手箱状態。
とりあえず一命は取り留めたから、戸籍を偽造して今まで赤葦董香っていう人間として生きてきた。勿論この事は誰にも言ってないよ』

今この瞬間君たちに話すまではね、とため息交じりに締め括る。


あぁーもー、何でこんな事言わなきゃならないんだろ。いちっばん嫌な展開だったのに〜
傍観者でありたかった人生は一体何処へ…??



3人は途中色々ツッコみながらも、大人しく私の話を聞いてくれた。
そしてコナン君(そろそろ呼び名変えるかPART2)がおもむろに口を開く。

「成程、やはりな。じゃあ、質問なんだけど―――」
『はーい、ストップ』

私は右手を出して彼を制した。私にばっか喋らせはしませんけど何か?あとやっぱり勘付いてたのな

『その前に君らの話を聞かせてくれない?じゃなきゃ公平(フェア)じゃないでしょ?
…ま、君らと同じく大方の予想はついてるけどね』

予想がついてるどころか1から10まで全部知ってるけどね。もっと言うなら、劇場版の冒頭の台詞そらで言えますぜ!!

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