【名探偵コナン】おいコラ、私のうはうはハーバード生活を返しやがれ！！ その２【トリップ】

第５９話 ページ14

まぁ、子供たち3人が口々に言い始めたのは、状況観察の結果なのだが。
すると、死神が私をジト目で見てきた。…哀ちゃんといい、何なんですか

「つーか何で君、スマホで悠長に撮ってたの?」
『えーっと、もし先生に言わなきゃいけないぐらい酷くなったら、証拠になるかな、って!』

適当に、思いついたそれらしい事を言っておく。
実は記念に、とか思ってたなんて絶対言えない真綾ちゃん泣くわ
まぁ、しにが…この場じゃ名探偵か今更だけど、は恐らく察しているだろう。その眼が思いっきり
語っている。だが、ふーん、と言ったきり追及してこなかったので助かった。
こういう所は空気読めんのな



「じゃあトーカちゃん、先生に言う気もあったの?」
『あ、いや、ホントに酷くなったらの話。今の所は真綾ちゃんの言う通り、言う気なかったよ?』

真綾ちゃんの疑問に実質言い訳の応答をしていると、今度は光彦君が聞いてくる。

「靴や上履きはどうしてたんですか?毎日隠されてましたよね?」
『あー、うん。学校に予備隠してたし、家からも持ってきてた』

そう言うと、オイオイ、といった目で名探偵と哀ちゃんに見られる。やめて辛い

「随分と準備が良かったのね…親御さんから怪しまれたりしなかったの?」
『あ、はは、まぁね…』

苦笑して誤魔化す。独り暮らしとか言えねーよ!!もう追求しないでェ!?




するとここで、考え込んでいた光彦君がやっと推理らしい事を口にした。

「うーん、これは高学年による犯行の可能性が高いですね」
「え、何で?」
「見てくださいよ、悪口が全部漢字で書かれてるじゃないですか!」
「あっ、ホントだ!」


おーおー、ガッツリ罠にはまってやんの


と思いつつ、私は一切口出しをせずに光彦君の言葉を聞く。
だって絶対怪しまれるじゃんか、高学年じゃないって分かってたら!
今更遅いかもしれないけども、とりあえずできる限り子供ぶっておかねば



「馬鹿、死ね、なんてコナン君たちならともかく、普通の低学年の子は書けませんよ!
しかも悔しい事に達筆ですし!つまりこれは、トーカさんの才能を恨んだ高学年の生徒による犯行、
と見て間違いないですね」
「なるほど!」
「すげーな光彦!」

皆に褒められて、えっへん、と自慢げに胸を張る光彦君。そんな彼の言葉は、次の瞬間
否定された。

「いや、そうとは限らねェぜ?」

言わずもがな、私のスマホをずっと弄っていた名探偵である。
そりゃそうだろう、こいつの観察眼をもってすればすぐ見抜ける筈だ。

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