あなたに興味なんて…ない、 (ページ14)

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『ヨナ〜』

ナースステーションに着くと、ちょうどデスクワークをしているヨナがいた。

「えっ、Aどうしたの？！」

この4日間、ずっと11階にこもっていて、ナースステーションになんて来ていなかったから、突然の登場に驚いたようだった。

『ちょっと時間ができたから、降りてきてみた。』

メンバー皆さんが、ジミンさんの御見舞に来ているということは、もちろん上層部の内密事項だから、口が裂けても言えない。

「そっか、なんかすごく久々に会った気分。」

『そうだね、毎日会ってたのに、突然4日も会わなくなったらね。』

この4日間、ナースステーションにやってきていないどころか、11階から一歩も出ていなくて、家にも帰っていない。

もう1人ぐらい担当をつけてくれた方が、私的にはとてもありがたいのだけれど、事務所さんの方からの指示となると、何も言えない。

『はぁー』

ソファにに腰を下ろすと、久々の空気になんだか気が抜けてため息が漏れた。

「そうだ。522号室のキムさん、元気になってきたよ！Aに会いたいって言ってたよ。」

コーヒーを淹れていると、ヨナがパソコン越しにそう言った。

『ホント？！よかった〜。今度暇ができたら会いに行きます。って伝えておいて。』

それからも、他に私の担当だった仕事を引き継いでくれた看護師さんたちから、患者さんの今の様子を聞いたりした。

そんな事をしているうちに、30分も経っていた。

まだもう少し時間あるかなと思いながら、コーヒーを飲みながら、外を眺めて黄昏れていると、カーディガンのポケットが震え、電子音が聴こえた。

『えっ、』

その振動のもとは、ナースコールだった。

「戻らなきゃならない感じ？」

お昼休憩に入っていて、隣で一緒にコーヒーを飲んでいたヨナも音に気がついたのか、そう尋ねてきた。

『うん。ごめん、行かなきゃならないみたい。』

予想以上に早い呼び出しに、少し驚きながらも、コーヒーを飲み干し、紙コップをゴミ箱に捨てて、エレベーターの方に向かった。