あなたに興味なんて…ない、 (ページ7)

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『まずは、退院までの1ヵ月、1ヵ月半。少しでも早くジミンさんが退院出来るように、全力でサポートしていきますので、何か要望があったら何でも言ってください。全部叶えてあげられるとは限らないですけど、』

患者さんに、看護師にできることは、退屈な病院生活で少しでも退屈しないようにしてあげる事、少しでも早く退院出来るように、いろいろな知恵を絞り出して、退院した時に生活に支障が出ないようにすること。

『退院してからの通院でのリハビリのサポートは理学療法士が担当しますけど、私も同伴しますので、今までどおりにダンスが踊れるようにしっかりなおしていきましょう。』

「はい…。」

それでも、やはりジミンさんはシュンとしたままだった。

『3ヵ月って言っても、それはあくまで目安なので、ジミンさんが、ちゃんと1週間安静にして、その後もこちらの指示をしっかり守って、リハビリも毎日やっていけば3ヵ月もかからずに治りますよ。』

不自然にならないように、笑顔でそう伝えると、
ジミンさんは、パッと顔を上げて、少しキラキラした目で私の方を見つめてきた。

『だから、毎日一緒に頑張っていきましょう。最初の1週間は、少しでも退屈しないように、私の方でも、いろいろやりますから。なにかやりたいことあったら言ってください。あっ、ベッドでできる事ですよ？』

そう言うと、さっきまでのショボくれた雰囲気は嘘だったかのように、ジミンさんはキラキラな笑顔で頷いた。
このとき初めて、ジミンさんが、超人気アイドルである理由が、少しわかった気がした。

私とジミンさんの距離は、1mもない。
この距離で、その笑顔を見れば、ファンの子はひとたまりもないのだろう。