夏、恋が始まる季節。【黒】 (ページ27)

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阿「じゃあ…はい、あ〜ん。」

ふぇ？
お皿ごと交換するんじゃないんですか！？
あーん！？

阿「食べないの？」

「あっ、いえ…食べます。」

本当にこのまま。
ヤバい、なんか照れる〜///
ってか関節キス…、

もうどうにでもなれっ！

阿部先輩の箸から直接お蕎麦をいただく。
…美味しい！
パッと阿部先輩の方を向く。

阿「川崎さん顔輝いてるよ笑美味しいんだね。そっちも頂戴？笑」

「は、はいっ！」

これ、逆あーんする流れですか？
…ふぅ、よし！

「阿部先輩…あーん、。」

…オッケー。
無事、食べさせられた。うん。

阿部先輩も、さっき私に言っていたように美味しいと顔に書いてある。
よかった……阿部先輩のこの顔が見られるならあーんも悪くない？
心臓バクバクいっててしんどいけど笑

この時は思いもしなかったな。皆が私達の方を見ていたなんて。

食べ終わった。
ほんっとに美味しかった！
お会計しなきゃ。
でも、誰かにお金渡して一斉に払った方がいいにきまってる。
……深澤先輩に渡した。
その時にね、私見ちゃった！
佐久間くんが美咲先輩の分、お金払ってた！
本当、いちゃいちゃしてるな〜笑

…あれ？
めめ、また…寂しそうな？悲しそうな？顔してる。
誰見てるの………佐久間くんと美咲先輩？
そっか、分かっちゃった。
鈍感では馬鹿って言われるけどなぜか分かっちゃった。
美咲先輩だと勝ち目ないじゃん…。
めめはずっと、こんな思いしてたの？
私が興味本意でダンス部に行った時から？
あの時、私…美咲先輩の彼氏は誰って言ったんだっけ。
ごめん、悩みを話して欲しくて仲良くなろうと思ったけど…私には資格なかったんだ。
…初めから。