夏、恋が始まる季節。【黒】 (ページ23)

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「次、どこ行きますか？」

先輩「そうだね…、」

せっかくショッピングモール来たんだ。
少しばかり遊びたい気持ちもある。

「あの、よければゲームセンター行きませんか？」

先輩「いいね、遊んじゃおっか。」

次はゲームセンターに行く事に。
まさか、あの人達がいるとは思わなかったけどね。

…わぁ。驚いた。
ここのゲームセンターはどうやらUFOキャッチャーが多いらしい。

「先輩、めっちゃUFOキャッチャーありますね…！せっかくですし、何か挑戦してみます？」

先輩「いいね、やろやろ！……じゃあ、この犬のぬいぐるみとか取りたい！」

美咲先輩も賛成してくれ、二人でUFOキャッチャーに挑戦することに。
お目当ては先輩がほしいと言った犬のぬいぐるみ…！
先輩が目を輝かせていたから絶対に取ってみせる…！！

と、意気込んでいたのもさっきまでで…。

「全然とれない…。」

犬は可愛いけれど少し小さめでアームが掴んだ！と思っても転げ落ちちゃう。
そのせいで全くとれず…。

先輩「う〜ん、諦めようか…。Aちゃんも協力してくれたのに申し訳無いけど。」

そう言った先輩の顔を見たら諦めきれなかった。
だって、凄く悲しそうで……。

「先輩、ちょっと待っててください！」

私はそう言うなり、先輩に背を向け走った。
もちろん、店の迷惑にならない程度で。
後ろで先輩の戸惑う声が聞こえるけど無視。
誰か、誰かUFOキャッチャー上手くて協力してくれる人いないかな。