ver.purple ページ2
side sm
今日は彼女とのデートの約束。
俺は東京、彼女は大阪に住んでいるいわゆる遠距離恋愛。
最近は彼女の方もなかなか忙しいらしく、お互い電話でしか声を聞いていない。
side you
今日は志麻くんとデート。楽しみで仕方が無くて頑張って服装も選んできた。
...でも朝から頭がクラクラする。いや、気の所為だ。
せっかく会えるんだから「風邪ひいた」なんて志麻くんに申し訳ないし第一志麻くんとの時間を減らしたくなんてない。
志「おー、Aか!...ん?熱でもある?ちょっと顔赤いけど...」
「え?そんなことないよー。志麻くんと会えるから嬉しくて」
志「可愛ええこと言うなー。それならいいんやけど....」
まず私たちが向かったのは原宿。大阪住みだと行きたくても行けないから行ってみたかったんだよね。
大阪も都会は都会なんだけどやっぱり東京となると人数の桁が違う。
時間と人の流れが早すぎて飲み込まれてしまいそうだ。
元々人混みが得意ではない私がここに来るのが間違いだったのだろうか。
志「A、手、離したらあかんで。お前方向音痴やから。...ってほんまに熱ない?A冷え性なんに、手めっちゃ暖かいで。」
志麻くんはそう言いながら私を人が少ない場所に連れていき、おでこに手を当てる。
志麻くんの手はとても冷たくて気持ちが良かった。
「やっぱり熱あるで。」なんて言いながら私の顔を覗き込む。
それが引き金になったように、耐えきれなくなって志麻くんの方へ倒れ込むような形で体勢を崩してしまった。
志「A?!おい、ちょ、大丈夫……じゃ無いからこうなってるんやんな。と、取り敢えずここから離れよ。一旦俺ん家帰ろ。な?」
志麻くんの手を借りつつも何とか志麻くんのお家まで辿り着く。
薬を渡してくれる志麻くん。
「……薬やだ。」
志「やだちゃうの!これ以上酷くなったら見てる俺も辛いの!だから飲む!ほら、ご褒美あげるからっ!」
ご褒美……?………なにかわかんないけど………
「ほんとに?ご褒美?」
志「約束は守るで」
そんなことを言うから、薬を口に放り込む。口に入れてしまえば飲み込むだけ。
「……ご褒美は?」
志「はいはい。よう頑張ったな?」
そうすればおでこと頬に大量のキスが降ってくる。
志「…んっ……残りは治ってからな。……てか顔さっきより赤なってるやん笑。ほら、はよ寝て治そ?おやすみ。」
「ん。おやすみ。」
そう言ってぎゅっと志麻くんの手を握り眠りに落ちた。
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シロマリ(プロフ) - 隠れん坊オンライン勢〜仁兎さらさん» ありがとうございます!更新頻度は気まぐれですが、頑張ります! (2019年9月27日 22時) (レス) id: 733482b1be (このIDを非表示/違反報告)
シロマリ(プロフ) - 狐火さん» 私も言われたことあります…。絶対に言ってはいけない言葉だと思いますし、今後そのようなことを言う人が居なくなることを願うばかりです。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: 733482b1be (このIDを非表示/違反報告)
隠れん坊オンライン勢〜仁兎さら(プロフ) - 面白いですね!更新ファイトです!応援してますよ! (2019年9月26日 22時) (レス) id: cd4238eb04 (このIDを非表示/違反報告)
狐火(プロフ) - 菌が移るはよく言われる。 (2019年9月26日 16時) (レス) id: ec71d3b988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロマリ | 作成日時:2019年9月22日 17時