�◆辞´� ページ19
彼の指が私の頬に触れた時…
自分が涙してる事に気づく。
理由なんて分からない…
言葉に出来ない、自分でもよく分からない
気持ちが涙になってしまっていた。
「ごめん…。」
渋「何に謝っとんねん。
逆上せる前に出ような。」
彼は先に上がった。
1人残されたお風呂で膝を抱え俯いた。
本当に逆上せそうになったので
私も上がった。
座椅子に座り、テレビを見ている
彼の横に座った。
浴衣の袖をつかみ…
「浴衣で写真撮りたい…です。」
渋「ん？えぇよ。」
シャッターを切る瞬間…
彼の頬にキスをした。
渋「ずるない？」
「えっ…ごめっ…」
携帯を奪われ、
インカメにしテーブルに置いた。
たちまちカウントダウンが始まり
彼が唇を押し当ててきた。
離れた時に彼は何とも言えない表情で
私を見ていた。
彼の首に手を回し…
自分から唇を求めた。
もう…カメラなんて忘れて
ただ…ジッと見つめてくる彼に届くように
何度も角度を変えて、唇を奪っていった。
“好き…。
どうしようもないくらい…好きなの。”
そう気持ちを込めて。
肩で息をする私を…一度自分の胸に
抱きしめた。
渋「安心せい…ちゃんと届いとるから。
俺も…好きやから。
このまま…ずっとここに居りたいくらい。
Aが好きや。
こんなん言うキャラちゃうねんぞ。
でも…伝えたいねん。
俺も負けへんくらい、Aが好きや。」
私は何度も頷いた。
本当に届いたと…感動しながら。
そのタイミングで部屋の電話がなり
夕飯が運ばれて来た。
渋「なんちゅータイミングやねん…？」
がっかりしてたのは、すばるくん。
でも、お料理はどれもおいしくて…
たくさん写真をとって…
晩酌しながら…この時間を楽しんでいた。
夕飯も食べ終わり、マッタリする時間が流れる。
私の膝に頭を乗せて、天井に手を伸ばしていた
彼の指が私の頭を撫でた。
渋「指輪…買うか…？」
突然放たれた言葉の意味を
私はしばらく理解できず…動けなかった。
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作者名：すばくら | 作成日時：2018年10月28日 14時
