君に恋するその瞬間 (ページ29)

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②⑨ ページ29

樹side

滝沢くんの予定が空いて、話ができる機会をもらえた。

何から言う…

どう説明する…

ヤベェ…今になって不安になってきた。

マ「樹さん？大丈夫ですか？」

樹『んぁ？大丈夫…。』

マネージャーの問いかけにも適当な返事をし
頭の中を整理する。

事務所の会議室…。

今は俺ひとり。

緊張しすぎて死にそうになってきた。

ガチャッ

ドアの開く方を見れば、滝沢くん…とチーフマネージャー。

マジか…2対1か…

樹『お疲れ様です。お忙しいのにお時間取らせて
すいません。』

滝「おう、忙しいのはお前もだろ？
早速話しに入ってもいいか？」

樹『あ、はい…えっと、あのー…』

上手く言葉が出て来ない…

すると滝沢くんが…

滝「あ、チーフごめん…この間な書類出して来て
もらっていい？ここは後で報告するから。」

チ「えっ、あっはい。」

チーフが部屋から出たのを見計らって
滝沢くんがリラックスして話してくれた。

滝「これでちょっとは緊張しないだろ？
で、彼女の事だろ？」

樹『えっ？そうなんですけど、知ってるんですか…？』

滝「まぁな…あっ、お前…ホテルに呼ぶのは
無しだぞ！！危なすぎる。」

樹『すいません、もうしないです。
それで…彼女の事なんですけど…

一緒に住みたいと思ってます。
下手にお互いの家を行き来するよりかは安全だと思うので
もう少し、大きい部屋に引っ越そうかと…。』

滝「はぁ…今のお前の立場を分かってて言ってるんだな？
デビューしてまだ、そんなに経ってなくて
週刊誌からしたら格好の餌食だぞ。
スキャンダルなんて…。

そうなったら彼女の事守れんのか？」

樹『だからです。
彼女を守りたいんです…。

もう傷つけたくないし、嫌な思いもさせたくない。
昔から…俺らの幼馴染みってだけで嫌がらせうけたり
してきたのに、それでも…アイツは離れていかなかった。

俺の事を好きになってくれて、支えてくれました。

今度は俺が…彼女を支えたいんです。
何かあった時に今の俺じゃ力不足なのもりかいしてます。

だから…』

滝「まぁ、彼女の事は少し前から報告は受けてた。
お前がそこまでだとは正直思ってなかったわ。

でも、黙って一緒に住んじゃえば良かっただろ？
わざわざ反対されるかもしれないのに…何で？」

樹『彼女を安心させたかったんで…。

お願いします、同棲を許して下さい。』

滝「その…彼女連れて来い。それからだな。」

こうして彼女を滝沢に紹介することになった。