君に恋するその瞬間 (ページ12)

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樹side

Aに当たってしまった日から
しばらくして、俺は慎太郎と飯を食いに行く事になって
そしたら風磨も合流して久々に笑いながら飯を食った。

店にはなんかわちゃわちゃした集団がいて
若いな〜とか思って見ていたら…
その中にAがいた。

その後もちょくちょく気にしながら
話していたら、風磨が…

風「下の合コンしてる男に俺らディスられててウケる。」

慎「えっ、マジ？登場しちゃう？
ん？てか、Aちゃんいるじゃん…樹。」

樹『あー、うん…』

風「あっ、本当じゃん…えっ！！ヤバッ！」

風磨の声でそっちを見てみると…

男に向かって啖呵切ってるAがいた。

樹『アイツ…』

俺が動こうとした時、相手の男がAに
ワインをぶっかけやがった。

俺ら3人ブチ切れ…

何も言わずとも立ち上がり
A達のところへ向かう。

風磨と慎太郎が笑いながらキレてる…

今にも泣きそうなAを見て
俺もガチギレ。

あえて挑発する言い方して…そいつらを追い出した。

伝票だけ慎太郎に渡してAの手を引きトイレへ。

「なん…で…」

樹『ん？偶然、飯食ってた。』

鼻をすする彼女は泣いていた。

俺はタオルで出来るだけワインを拭き取るけど
やっぱり無理で…自分のシャツを渡した。

樹『コレ、着れる。』

下を向いたまま受け取るAを後ろを向いて待つ。

「悔しい…よ…あんな奴に馬鹿にされて…グスッ…」

俺は何も考えず抱きしめた。

樹『うん…悔しいわ、本当。
でも…お前が分かってくれてればいいわ。』

「ぅっ…ん、バカ…」

彼女の手が俺の服の裾をギュッと掴んだ。

落ち着いたAを連れて、風磨達のところに
戻れば…店側が気を利かせてタクシーを呼んでてくれて
そのまま家に帰った。

Aは俺の家で呑むといい久々に一緒に帰った。