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章大とキスをした。
思い出すだけで顔が赤くなるのが分かる。
私は…
章大を好きだけど…。
章大は…？
同じ気持ち…だったら嬉しいな。
もしかしたら、その…雰囲気でしてしまった
のかな？とも思う。
何が言われた訳じゃないし…。
んー…
とりあえず溜まりに溜まった家事をこなす。
掃除をして、洗濯をして…
次、彼が来る事に備える。
私の休みはあっとゆうまに終わり
明日からまた、仕事が始まる。
時間が過ぎるのはとても早かったけど
ものすごーく充実していた気がする。
何気なく付けたテレビからは彼の声が聞こえた。
ぼーっと見入っていると
改めて…章大と私の住む世界が違う事に
ショックをうける。
隣にいる時は…幼馴染みの章大だけど…
一歩外に出てしまえばアイドルの安田章大に
なる。
ちゃんと分かっていたつもりなのに…
どうしてこんなにモヤモヤするのか…。
考えるのも疲れちゃうから
この日は早く寝た。
章大からの連絡は特になく…
忙しいのだと思って私からは連絡をしなかった。
久々に来た章大からの連絡は
思ってもみない事だった。
安「久しぶりやな…元気やった？
あんなぁ…僕、頭手術するねん。」
普段のトーンで話す彼は
すごく落ちついていた。
私は…
頭？
えっ？
訳が分からず…全身の血の気が引いた。
「章大、今どこ？家？」
安「おん、家やけど…
手術って言ってもなっ…」
彼が続きを話そうとしているのを遮り
私は彼の家へと走った。
寒空の下…
上着も着ないで、携帯と鍵だけ握りしめ
徒歩数分の距離が遠く感じた。
合鍵使って部屋に飛び込む。
リビングのドアを開ければ
愛犬とたわむれる章大がソファーにいた。
息を切らして、駆け込んで来た私を見て
章大は目を丸くしていた。
安「お、お疲れぇ…ちょっ、」
「はぁ…はぁ…
何で？何で…どうしたの、章大。
ちゃんと治るのっ？…グスッ…」
聞きたい事は沢山あるのに
息が上手くできないし、涙で前が見えないし…
章大が抱きしめて、涙を拭ってくれる。
安「泣き過ぎやって。
もぅ〜ちょっと落ちつき。
大丈夫やから…ちゃんと治すために
手術するんよ？
しかも良性やから…心配せんでも平気やで。」
何度も大丈夫と私の背中をさすってくれる
章大にしがみつき、私は声をあげて泣いた。
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作者名：すばくら | 作成日時：2019年7月3日 5時
