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私の風が治ってからしばらくして…。
章大の異変に気付いた。
「章大？どっか痛いの？」
肩を回しながら…
安「うーん、なんか痺れんねん。」
その言葉に私はゾッとした。
不安と恐怖で体が震えた。
安「大丈夫やから…そんな顔せんでも。
明日、病院行ってくる。」
そう言って私を抱きしめてくれた。
私も彼の背中に手を回し…
何もない事を祈りながら背中をさする。
次の日、私は足速に帰宅し彼から話しを聞く。
安「骨折の方やって…。
脳は異常ないねん。
精神的な物もあるらしいんやけど…
継続的にあるもんやないから
大丈夫やって。」
「そっか…。」
私はそれ以外の言葉を発することができなかった。
“無理しないで”とか…
そんな言葉はかけられなかった。
ただ…
彼の手を握って、祈る事しか…。
今年も夏にはツアーがある。
それに向けて準備をしてるのも知ってる。
『15祭』
節目の年…
私は影ながら支えるしかなかった。
それから…
少しでも章大の側に居たくて
私は仕事を変えた。
美容師でも、パート扱いにしてもらい
家にいる時間を増やした。
それを章大は気にして…
安「ホンマにええの？」
何度も問いかけてくる。
その度に私は心から…
「ええのっ！！こうしたいのっ！！」
そう伝える。
納得はしてないみたいだけど、
彼も一緒に笑ってくれる。
安「ありがとう。」
その後、お礼の言葉と甘い口づけを
決まってくれる。
実はそれが嬉しくてしょうがない。
でも…
楽しそうに帰ってくる事もあれば
しんどそうな時も…ある。
私は病院で自宅でできるマッサージを
教えてもらい、なるべくやってあげる。
その時間は…
毎回無言になる。
辛そうな彼の表情を見れば、私も辛い。
気持ちいい時はそのまま寝てしまい
どうにか起こしてベッドまで運ぶ。
そして…
ツアーは幕を開けた。
私はホテルを出る前にこっそり彼に
会いに行った。
今日は私もいちeighterになる。
「顔色はええね…。」
安「おん、楽しんでくる。
やから…Aも楽しんでな？！」
「もちろんっ！！」
安「ほな、先行くな。」
ドアに向かう、章大の背中に…
「章大っ！！！
何も心配せんと、暴れておいでっ！？
大丈夫やから…。
行ってらっしゃい！！」
一度ドアまで向かったのに、戻ってきて
私の顔を両手で挟み…濃厚なキスを落とす。
安「愛してんで。
行って来ます。」
顔を赤らめ彼を見送った。
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作者名：すばくら | 作成日時：2019年7月3日 5時
