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次の日の仕事終わり、閉店して誰もいない店。
目の前で電話をかけさせられた。
「分かったから…。」
携帯を握りしめ、彼の名前をタップした。
何回かの呼び出し音の後…
安「もしもし…A？
連絡せんくてごめんな。
あの時は…」
「ごめん、章大。
もう…別れよう。
他に好きな人ができた。
ごめんね…
そっちにある私の物処分してええから。
じゃぁ。」
彼が反応する前に電話を切った。
「これで満足？」
壁に追い詰められ
肩を掴まれた。
都「はぁ？まだだよ。
俺の物になったらなれ…。」
そして強引に押し付けられた唇。
「や、やめてっ…」
都「抵抗していいすか？
今の時代、SNSって怖いっすよ？」
また唇が押し付けられる。
章大のため…それだけ考え目を瞑る。
舌がねじ込まれ、気持ち悪くなる。
都「ちゃんとやれよ。」
しばらく続いた地獄のような時間が
終わり奴は帰った。
都「また、明日！」
耐えられない…口を洗っても洗っても
章大の温もりは返ってこない。
その場に座り込み、泣くしかなかった。
安田side
突然の別れようという言葉にフリーズした。
僕は彼女の愛に甘えておった。
何があっても離れて行かへんって…
よく分からん自信もあった。
一瞬聞こえた彼女の関西弁を思い出す。
関西弁？
Aは嘘が下手くそやねん。
東京に出て、接客業やからって標準語に
なおしたいうとったけど…
嘘つく時は…無意識に関西弁が出てまう。
本人は気づいてへんみたいやけど…。
嘘やったら、何でやろう？
何があったん？
すぐに動けへん自分に苛立っていたら
家のチャイムがなった。
安「渋やん、どうしたん？」
渋やんが家に来たのは久しぶりやった。
渋「飯買うてきた…。」
渋やんの不器用な優しさが嬉しかった。
渋「おまえ、なんちゅー顔しとんねん。
今にも泣きそうやで。」
僕は自分がそんな顔をしている事に
気づかんかった。
さっきあった事をご飯を食べながら話した。
渋やんは食べる手を止めてこっちを見た。
渋「信じてへんやろ？そんな言葉。
あの子…そんな子やないやん。
たぶん、理由あるんちゃう？」
安「信じてへんけど…
どうしたらええか分からんねん。」
渋「あんなぁ…
偶然会うたんよ、スーパーで。
そん時なすごい剣幕で俺に言うてきたんよ。」
Aっぽいっちゃぁぽいんやけど
大胆な行動やった。
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作者名：すばくら | 作成日時：2019年7月3日 5時
