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4月15日…
私は章大の病室にいた。
身体をどうにか起こし、テレビを見る。
記者会見…。
章大がいない関ジャニ∞が映る…。
安「渋やん…。痩せたな…。」
ボソッと呟いた。
私はベッドサイドのイスに座り
章大の手を握る。
会見は進み…
終わる頃に、握る手に力が入る。
章大は…
静かに涙を流した。
人一倍責任感が強く…
自分の事より周りの事を気にする、彼。
この大事な会見の場所にいられなかった事…
きっとその悔しさが涙となって流れたと思う。
「カッコいいね、渋谷さん。
それに…関ジャニ∞のメンバーさんも。」
安「おん、そうやねん。
僕の自慢のメンバーやからな…。」
それから章大は楽しそうに
渋谷さんとの思い出を話してくれた。
あっとゆう間に時間は過ぎて
面会時間は終わってしまった。
「またね、章大…おやすみ。」
安「おん、おやすみ。
あっ、ちょっと待って…！！」
呼び止められ側に戻ると…
チュッ
安「ふふんっ、ほいじゃぁね。
バイバイ…。」
「バカッ…。おやすみっ！」
顔が赤いのが自分でも分かった。
ちょうど病院の入り口で
すれ違いそうになったのは…
「し、渋やんさんっ！！」
変な呼び方しちゃった。
大きな目をさらに見開いてこっちを見ている。
「あっ、私…あの〜、」
渋「Aちゃんやろ？
ヤスがよう、話しとるから…。」
マスクを外して笑顔を見せてくれた。
その顔は昼間の会見の時とは違い
章大と同じように無邪気な感じだった。
「お疲れ様です。
章大ならまだ起きてますよ。
きっと…渋谷さんのこと待ってますよ？
嫉妬しちゃうくらい、愛されてますね…。」
渋「なんやねん、それ。
あーヤスん事…頼むな…。」
「はいっ！！
引き止めてすいませんでした。
それじゃぁ…失礼します。」
渋「おん、気をつけてな。」
渋谷さんは思っていたより気さくな人だった。
私は暇さえあれば病院にコッソリ通う日々に
なった。
骨折はそう簡単には治らない…。
ライブは中止になるかもしれない…。
そう聞いた時、内心ホッとした。
フアンの方とか確かに大切なのは分かるけど
私にとっては章大の身体が何よりも大切だった。
でも…
彼は…
この時すでに腹をくくっていた。
私はそんな章大に気付く事ができなかった。
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作者名：すばくら | 作成日時：2019年7月3日 5時
