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「ただいま〜。」
母「えっ？どうしたん、急に？」
「ん、ちょっと暇になった。」
母「お母さん、お友達と温泉なんやけど。」
「はーい、行ってらっしゃい。
大丈夫。2、3日で帰るから。」
母はそそくさと出て行った。
久々に帰って来た自分の部屋は
なんだか小さく感じた。
章大の実家も私の部屋から見える。
後で挨拶行かないと…と思っていたら
手を振る1人の女性。
よく見ると…
「お姉〜っ！！」
私はダッシュで階段を下り、家の前まで行く。
安姉「久しぶりやなぁー！帰ってたん？」
「うん、さっき着いた！
お姉も？」
安姉「日曜日には帰るけどな。
みんなおるで…入り。」
「おじゃましまーす！」
中にはお姉の子供と章大の両親がいて
久々の再会に喜んでくれていた。
お昼までご馳走になり
まったり私はお姉と話していた。
安姉「章大は？元気なん？」
「あー、どうだろね。
最近…会ってないから…。」
お姉は昔から感が鋭く
大概私の悩みを当ててしまう。
何を言う訳でもなく、ただ…頭を撫でられる。
誰にも話せなかった不安が
一気に涙となって溢れ出た。
「お姉…グスッ…」
お姉の胸に飛び込んだ。
私は今までの出来事…
章大の手術の事…
退院した日の事を泣きながら話した。
「怖くて…怖くて…仕方なかったの。」
お姉はしっかり私の話しを聞いてくれて
時折ティッシュを渡してくれた。
鼻水ズビズビいいながら
子供と同じくらい顔をぐちゃぐちゃにして
泣いた。
安姉「もぅ〜泣き過ぎやって。
でも、ありがとうね。
章大の為にこんな泣いてくれる子…
他におらんわ…。
あの子もお人好しやからな…。
迷惑かけるかもしれんけど、それも…
Aやからなんやと思うで。」
お姉のかけてくれ言葉が嬉しくて
そして…そのままチビ達に混ざって寝た。
安姉「もしもし…章大？
あんた、お人好しにも程があるで。
Aにちゃっかり手出しといて
何泣かしとんねん。
章大の為に…
誰よりも泣いて、我慢して、待っとる女の子…
そうそうおらんよ。
早よ、ちゃんと自分の気持ち伝えてあげな。」
安「おん、そう…やんな。
ありがとう。ちゃんと話すわ。」
私が寝てる間に
こんな兄弟の会話が繰り広げられていたとは
全くしらなかった。
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作者名：すばくら | 作成日時：2019年7月3日 5時
