[ドラクエ11]何よりもその瞳が

14 心を揺るがす言葉 ページ15

『親愛なる孫、イレブンへ。

未来から来たお前に出会った後、わしは約束通りお前の道しるべとなる物をここに埋めておいた。

母親の手紙はもう読んだかのう？あの手紙は、お前が流されて来た時、一緒に入っていた物じゃ。

わしはあの手紙にしたがいお前をデルカダール王国に向かわせたが、つらい思いをさせたようじゃの。

なぜユグノアの地が魔物に襲われ、勇者が悪魔の子と呼ばれているのか、わしには見当もつかんかった。ならば、真実は自分の目で確かめるしかない。

東にある旅立ちのほこらの扉を開けるまほうの石を、お前に授けよう。

それを使って世界を巡り、真実を求めるのじゃ。

お前が悪魔の子と呼ばれ、追われる勇者となった
すべての真実を…。

イレブンや…人を恨んじゃいけないよ。

わしはお前のじいじで幸せじゃった。』



「テオ…おじい…ちゃ…」

ついにイレブンは嗚咽交じりに声を発した

「っ…く…ひっく…う……」


「…今は一人にさせてやろうぜ」
「…うん…そうだね……」

耳に入る泣き声に後ろ髪を引かれる
思いでカミュの後を追いかけた…


(『人を恨んじゃいけないよ』…か)

私もそういう言葉をもらえたら…
見える景色も変わっていたのだろうか…

もし変わってたなら…
誰が言ってくれてたのかな…

でもどっちにしろ…


(もう遅いか…)


言葉では癒せないくらい、私は
もう腐りきっているのだから。

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