twenty seven ページ28
久しぶりに1人で帰るな、なんて考えながら帰り支度をした
友達「夏輝ちゃん、ジェシーくんと亜梨沙が来てるよ」
「はーい」
なんて言ったけど、私はその2人を知らない
何もしていないし、何もされてないはずだ
そんな2人がなんで
って考えながら、荷物を机の上に置いて廊下に出た
ジェシー「ごめんなさい！」
「え、」
亜梨沙「佐久間さんが怪我したのってうちらのせいでしょ
あんな所で喧嘩してその上こいつ以外の人が怪我しちゃって……」
なんて言いながらも、ジェシーくんを思いっきり睨む
亜梨沙さん、見た目によらずちゃんとしていて
どこか安心した
「いやいや、大丈夫ですよ。顔をあげてください」
他人行儀になってしまったが、仕方ないだろう
関わったことの無い人達なのだから
そっと顔を上げた亜梨沙さんの瞳は、潤んでいた
今にも雫が零れそうな瞳
その瞳を見た瞬間、申し訳ない気持ちが湧き上がった
私がなにをした訳でもない
それでも、やっぱり心は少し痛む
ついでに言うと、
お兄ちゃんを亡くしてしまった胸の痛みや体の痛みに比べるとそんなに痛くもない
亜梨沙「っでも……！」
「このくらい、大丈夫です」
そう伝えても尚、腑に落ちない顔をしていた亜梨沙さん
ジェシーくんに至っては、もう家に帰りたそうな顔をしていた
元はと言えば、亜梨沙さんも言うようにジェシーくんのせいだと思うのだが
なんて思っていても、口には出さなかった
出せなかった
きっとまた、この目の前で殴り合いをしてしまうだろうから
「ほんとに私は大丈夫なんで…………喧嘩、早く仲直りして仲良くしてくださいね」
それだけを伝えて、また帰る支度をした
歩くのは遅いから、いつもより帰る時間が確実に遅くなるな、なんて考えて
ゆっくりと歩き出して教室のドアを開けた
冷たく乾いた風が私を包み込んで、一気に寒くなった気がした
新しく買った手袋を身につけて、お気に入りのマフラーを首に巻く
廉「佐久間ぁ！今から帰り？」
大きな声で私の名前を呼ぶ
その声をした方を向くと、冬だというのに汗をかいた制服姿の永瀬くんがいた
肩で息をすると共に上がる白い息
真っ赤な頬っぺに少し乱れている髪
「そうだけど…………？」
何故だか少し、緊張した
それはきっと、いつもと雰囲気が違う永瀬くんのせいだろう
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さな(プロフ) - ほのさん» え、本当ですか！？気をつけてたんだけどなぁ……教えて頂きありがとうございます！ (2019年8月22日 13時) (
レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - ふっかの名前が辰也になっているんですが辰哉ではないですか？お話はとても面白いので更新頑張ってください！ (2019年8月22日 13時) (レス) id: 44252da1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wwssseee | 作成日時：2019年7月4日 22時
